2018年11月17日(土)

豪雨被災地の支援きめ細かく

2018/7/14 22:20
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西日本の豪雨災害は死者200人を超え、なおも収束が見通せない。住民の避難は長期化が見込まれ、災害関連死の増加も心配だ。国や自治体は医療スタッフの増員や生活基盤の再建など、きめ細かな支援を強めるべきだ。

広島県では雨がやんだ後も、ため池やダムが決壊するおそれがあり、各地で避難指示が相次いだ。流木で川がせき止められたり、地盤が緩んだりして、新たな災害が懸念される場所も多い。

被害をこれ以上広げないため、住民が異変を察知したらすぐに行政に知らせ、自治体が的確に情報発信することが肝要だ。安否が確認できていない住民の捜索も、二次災害を極力避けてほしい。

多くの被災者が家を失い、避難の長期化は避けられない。日本の避難所は欧米に比べて居住環境が劣るうえ、被災地では猛暑が続いている。熱中症や感染症が広がらぬよう万全の対策が要る。

2年前の熊本地震では避難後に亡くなった関連死が200人を超え、建物の倒壊などによる直接死の4倍に膨らんだ。豪雨災害でそれを繰り返してはならない。

厚生労働省は被災地の公衆衛生を支援する専門家チームを派遣した。被災地以外の自治体も手分けして看護師や保健師を増員し、熱中症予防のための水分摂取などの呼び掛けを強めるべきだ。

医薬品や生活必需品が不足している地域もある。支援物資が特定の地域に偏らないように調整する必要もある。

生活基盤の再建は、水に漬かった家具やがれきなど大量の廃棄物の処分が出発点になる。仮置き場に長期間放置すると、衛生悪化の原因になる。環境省が中心になり周辺の自治体が協力して分散処理する体制づくりが急務だ。

今回の豪雨災害は西日本の広域で起き、この時期の災害としては異例の規模になった。だが、避難所での救護などは過去の災害経験を生かせる。被災地の自治体や住民は経験をもつ専門家の知恵を借り、苦境を乗り越えてほしい。

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