2018年9月21日(金)

北の非核化へ結束緩めるな

2018/7/9 23:11
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 日米韓3カ国の外相は8日に東京都内で会談し、北朝鮮の完全な非核化のため結束していく方針を確認した。12日で開催から1カ月となる米朝首脳会談の共同声明が着実に実行に移されるよう日米韓は一枚岩でのぞむ必要がある。

 6、7両日に平壌で開いた米朝高官協議は非核化の検証を含む複数の作業部会の設置で合意した。完全な非核化には北朝鮮による全容の申告を前提に、検証、解体、国外搬出など膨大な作業を伴う。非核化の範囲や手順を示した工程表づくりがまずは欠かせない。

 北朝鮮外務省報道官は米朝協議で米国が完全で検証可能かつ不可逆的な非核化(CVID)や核施設の申告・検証を一方的に迫ったとし「米国の態度は遺憾極まりない」と非難した。北朝鮮内では、最近も核施設の改修作業や隠蔽工作といった動きが指摘される。

 日米韓が対北朝鮮制裁を核放棄まで維持する立場を申し合わせたのは当然である。CVIDも譲れない。北朝鮮が米朝協議で提起した米朝間の交流や朝鮮戦争の終結宣言は、地域の安全保障に直結するだけに慎重な対応を求めたい。

 北朝鮮の態度に事態が後戻りする懸念はぬぐえないが、トップダウン方式で北朝鮮の絶対権力者に完全な非核化を直接約束させた意味は重い。同報道官は「われわれはトランプ米大統領をまだ信頼している」とも語った。

 中国とロシアが国連に制裁緩和案を提出したのは、米国などの反対で廃案になったとはいえ、気がかりだ。韓国は非核化と国連制裁の解除を見越して、北朝鮮と経済協力に向けた実務者協議も始めた。米朝がせめぎ合うなかで国際的な制裁が事実上、骨抜きになる事態は避けなければならない。

 核問題の行方を左右する重要な局面だけに、中核となる日米韓の足並みの乱れは北朝鮮に付け入る隙を与える。融和ムードが先行しないよう国際社会のタガを締めつつ、北朝鮮に対して、非核化にすすんで動いてこそ未来が開けると繰り返し説くべきである。

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