2018年11月14日(水)

中台のサンマ乱獲に歯止めを

2018/7/7 21:42
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日本や中国、台湾など8カ国・地域は都内で会合を開き、北太平洋の公海域でサンマなどの資源を管理するための具体策を話し合った。政府は資源が減少しているサンマに漁獲枠を設定するよう提案したが、中国がこれに反対し、合意に至らなかった。

日本のサンマ漁獲量は昨年、半世紀ぶりの不漁を記録した。日本の排他的経済水域(EEZ)に近い公海域で中国や台湾の漁獲を放置すれば、日本沿岸に回遊する量がさらに減ってしまう可能性は否定できない。日本は他国と連携して中国に働きかけ、早急に漁獲枠を設けるべきだ。

先行する台湾に続くように、中国は12年から日本の東側の公海域でサンマ漁に乗り出した。中国沿岸の水産資源が乱獲で減少したためだ。その多くは新型のまき網漁船で、大型の運搬船が漁場と中国の間を行き来してとれたサンマを運んでいる。

14年の中国のサンマ漁獲量は中国政府の報告ベースで12年の38倍に増え、台湾の漁獲量は13年から日本の漁獲量を上回っている。中国は14年以降、サバの漁獲も急増させた。

今年の会合では、資源管理を厳格にする上で前進もあった。中国などの漁船はサンマが大量にとれると商品価値の低い小型の魚を海に捨てる。この「洋上投棄」を禁止することで合意した。また、無許可での操業が疑われる漁船に対しては、それが中国船であっても、日本の取り締まり船が公海上で乗船検査できるようにした。

やはり沿岸への回遊が減っているロシアが漁獲枠の設定に同意するなど、日本提案には5カ国・地域が賛成している。今後は科学的な資源調査をもとに、漁獲枠の設定は時期尚早としてきた中国と中国を支持するバヌアツを説得できるかどうかにかかっている。

サンマもクロマグロなどと同じように広い海域を回遊する魚だ。資源は国際的に管理しなければ効果が見込めない。日本が厳格な漁獲規制へと導くべきだ。

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