2018年11月14日(水)

携帯市場の活性化促す公取委

2018/7/1 23:05
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加入者を囲い込み、他社への乗り換えを難しくする大手携帯通信会社の商慣行について、公正取引委員会は独占禁止法上の問題になり得るとする見解をまとめた。

公取委は2年前にも同じ趣旨の指針を公表済みだが、その後も事態は改善されていないとみて、再度の見解表明に踏み切った。

NTTドコモKDDIソフトバンクの携帯大手3社に加えて、通信行政を担当する総務省は「市場の番人」の警告を重く受け止める必要がある。

公取委が問題視しているのは、「2年縛り」「4年縛り」と呼ばれる契約だ。一度加入すると最低でも2年ないし4年はそのサービスを使い続けないと、違約金などが発生する仕組みだ。

他社に乗り換えるためのコストを引き上げ、ユーザーを逃がさない効果があり、消費者の自由な選択を妨げる恐れがあるという。

これに対し、3社は縛りのない料金体系も用意したと反論するが、こうしたメニューは月額料金が高いことなどから、「消費者にとって実質的な選択肢というには不十分」と公取委は判断した。

今回の見解では、自前の通信網を持たず、大手3社から設備を借りてサービスを展開する「仮想移動体通信事業者(MVNO)」のあり方についても言及した。新規参入組のMVNOは設備を借りる対価として接続料を3社に支払うが、この接続料の引き下げが通信市場の競争促進には欠かせない。

だが、当然のことながら大手3社は敵に塩をおくるような料金下げには抵抗する。この矛盾を解消するために、新規参入者の要望に積極的に応えた大手には周波数割り当てで優遇するなどの制度整備が必要と公取委は提言した。一考に値するアイデアではないか。

携帯通信は市民生活や経済活動を支える基盤であり、大手3社の寡占が続くのは望ましくない。来年には自前の通信網を持つ「第4のキャリア」として楽天がサービスを始める。携帯市場の活性化に政府を挙げて取り組んでほしい。

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