2019年7月19日(金)

コロンビアと連携を深めよ

2018/6/20 23:01
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コロンビアの大統領選挙で右派のイバン・ドゥケ前上院議員(41)が当選した。経済規模で南米3位の同国は伝統的に自由主義的な経済政策をとり、環太平洋経済連携協定(TPP11)参加に意欲を示してきた。保護主義的な機運の広がりに対抗するためにも、日本は多面的に連携を深めたい。

8月に就任する次期大統領がまず求められるのは、近年いちじるしい治安改善の流れをさらに強固なものにすることだ。カギのひとつは、現職のサントス大統領が2016年に左派ゲリラのコロンビア革命軍(FARC)と結んだ和平合意の取り扱いである。

史上最長といわれた内戦を終わらせた和平合意は大統領にノーベル平和賞をもたらしたが、元ゲリラの政治参加を認めたことなどが国内で批判も招いてきた。

選挙戦での公約通りに次期大統領が見直しに踏み出せば和平合意は揺らぎかねない。慎重に着地点を探るべきだ。ゲリラが生まれる土壌となってきた貧富の格差を是正する取り組みも必要だろう。

主な輸出品である原油の相場が14年から大きく下がったことで近年、同国の経済成長は低迷し、米国の利上げもあって通貨ペソは下落を余儀なくされてきた。

それでも、国際通貨基金(IMF)への支援要請に追い込まれたアルゼンチンのような深刻な事態には陥っていない。健全な財政・金融政策が支えとなっているのは明らかで、今後も地に足のついた経済運営を維持してほしい。

通商政策では、現政権がTPP11への加入を正式に申請したのを引き継ぐことを期待したい。

隣国のベネズエラは左派政権の下で深刻な経済危機に陥り、事実上の難民がコロンビアに殺到している。メキシコでは7月1日投票の大統領選での左派候補のリードが伝えられる。米トランプ政権の内向き姿勢もあり、中南米の政治地図は揺れ動いている。一貫して自由主義的な経済運営を進めるコロンビアとの関係を、日本はもっと強化していくべきだ。

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