2019年2月24日(日)

開かれた研究開発でEV時代の先導を

2018/6/18 22:54
保存
共有
印刷
その他

電気自動車(EV)をめぐって、日本車メーカーの提携戦略が活発化している。電池関連などの技術や人材といった自社に足りない経営資源を外部のパートナーと連携することで補う狙いだ。

日本車が電動技術で世界をリードできるか否かは、日本経済全体の浮沈にも直結する事項だ。各社の努力に期待したい。

最近の動きで注目されるのは、これまで「技術の自前主義」にこだわり、他社との連携に消極的だったホンダの変身だ。

今月初めに北米市場向けEVに搭載する電池を米ゼネラル・モーターズと共同開発すると発表した。中国の新興電池メーカーで、昨年車載用リチウムイオン電池の出荷量で世界首位に躍り出たCATL社とも連携を強化する。

他方で「日本連合」というべき国内勢の大同団結的な動きの中核をなすのがトヨタ自動車だ。

昨秋にマツダデンソーの両社と共同出資で技術開発会社をつくった。そこにスズキSUBARUの技術者も加わり、エンジン車の延長線上ではない、EVに最適化した車両の開発に取り組む。

電池については、パナソニックや政府系機関と共同開発を進める。トヨタの寺師茂樹副社長は「(一連の提携で)電動化へのアクセルを踏み込む」と述べた。

日本勢としていち早くEV「リーフ」を商品化した日産自動車は、提携関係にある仏ルノーや三菱自動車と協力を進める。

提携が相次ぐ背景には2つの危機感がある。1つはエンジン車やハイブリッド車の開発では世界を先導した日本メーカーだが、EVについては出遅れ感があることだ。古い技術の覇者が新技術の台頭で存在感を失う。そんな事態を避けるために、ライバルとも手を結ぼうという機運が高まった。

もう1つはEVへの社会的な関心の高まりにもかかわらず、EVの採算がいまだによくないことだ。電池のコストダウンが思うように進まず、各社は電動車両の比重が高まるほど収益が悪化する悩みを抱えている。巨額の開発投資を複数社で分担することで、負担を軽減する狙いがある。

外部と柔軟に連携しながら、新しいモノを生み出す「オープン・イノベーション」が今ほど重要なときはない。国家戦略としてEV化に旗をふる中国の電池メーカーなどとどう付き合うかも、戦略的な判断を迫られる課題である。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報