2019年5月24日(金)

健康・医療で活躍するアプリ・システム テクノロジーの恩恵実感
先読みウェブワールド (野呂エイシロウ氏)

コラム(ビジネス)
2018/6/4付
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筆者は現在、体をハック中である。ジムとジョギングで10キログラムを減らした。そんなボクにうれしいニュースが飛び込んできた。ネスレ日本が発表した「ネスレ ウェルネスアンバサダー」だ。LINEを使ってユーザーに応じた健康習慣を提案するというサービス。ユーザーがLINEで送った写真を自動解析することで、瞬時に食事のワンポイントアドバイスや栄養分析を無料で届ける。ちょっと試してみようと思う。

「あすけん」は栄養士による食事のアドバイスを受けられる

「あすけん」は栄養士による食事のアドバイスを受けられる

すでに筆者は、iPhoneアプリの「あすけん」を使っている。明日の健康で「あすけん」ということらしい。食べ物を食べる度に写真撮影。写真を投稿するだけでカロリー計算や栄養士からのアドバイスもすぐに受け取れる。昨日、ランチがそばの会席。夜はイタリアン。おっと2280キロカロリーと示している。残念ながらオーバーだ。

アプリを運営するウィット(東京・新宿)の親会社は、食堂受託運営のグリーンハウス(同)。同社には1800人の栄養士が在籍し、これまでの栄養相談などでノウハウが蓄積してきたという。

あすけんは歩数や体重の記録といったデータ連携で総合的に管理できる。さらにビジネスパーソンに向けてセミナーなどを組み合わせた「ブレイン・コンディショニング」というサービスも展開している。

ウィット広報の神ひかる氏によると、食事と運動、睡眠への総合的なアプローチで仕事のパフォーマンスを高めることができるという。大手通信企業で150人が3カ月間導入した結果、全体的に身体の調子が良くなったり、いらいらが減ったりと、多方面で効果が出ているという。

確かに、体が健康になるとビジネスに大きく影響することは確かだ。筆者は酒もやめたので目覚めもスッキリである。

あすけんの利用者の8割はダイエットを目的とした女性だが、今後は「今後は医療分野での活用を目指したい」(神氏)。国民が健康になれば増大する社会保障負担の縮小などに寄与できるだけでなく、生産性も向上するだろう。

医療分野では、文書管理システムのアガサ(東京・中央)が臨床試験の課題解決に貢献している。臨床試験では、大量の手続き書類が製薬企業と病院の間でやりとりされ、研究者が事務処理に忙殺されて膨大な印刷や運送のコストがかかっているという。アガサがこうした書類を電子管理できるシステムを医療機関などに提供している。

のろ・えいしろう 愛知工大工卒。学生時代から企業PRに携わり、出版社を経て日本テレビの「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」で放送作家デビュー。戦略PRコンサルタントとしても著作多数。愛知県出身。

のろ・えいしろう 愛知工大工卒。学生時代から企業PRに携わり、出版社を経て日本テレビの「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」で放送作家デビュー。戦略PRコンサルタントとしても著作多数。愛知県出身。

事務処理が効率化され、研究者が薬や治療法の研究に専念でき、薬が一日も早く患者に届き、医療費削減に貢献できるという。アガサのシステムを導入した沖縄県立中部病院の横山錬蔵氏は「年間120万円のコストを削減できた。紙の使用も軽トラック2台分を削減できた」と語る。操作も簡単なため「IT(情報技術)に慣れていない医療スタッフでもすぐに使うことができた」(大阪国際がんセンターの井上徳光氏)。

アガサの鎌倉千恵美社長は臨床現場で働いた経験があり、書類の管理が非効率なことを痛感した。ITの力で解決できるに違いないと、2015年にアガサを設立した。最近は、米国やアジア各国からも問い合わせが来ているという

「医療機関や製薬企業にITによる業務効率化を提供し、社会に貢献したい」と鎌倉社長は語り、駆け足で未来へ向かっている。

健康はすべての源であることを筆者は最近、特に痛感した。テクノロジーの恩恵を十分に受けている。本当にありがたい。

[日経MJ2018年6月4日付]

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