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地銀は生き残りへ再編も視野に入れよ

地方銀行の収益環境が厳しさを増している。人口減という構造問題に加え、日銀のマイナス金利政策の長期化や海外運用をめぐる環境変化など逆風が強まっている。

地銀は担保や個人保証に依存した旧来の融資姿勢を改め、新たな取引先や事業の芽の掘り起こしに真剣に取り組むべきだ。そのうえで他行との統合や合併も経営の有力な選択肢の一つになろう。

上場している地銀80行・グループの2018年3月期の最終利益は合計9800億円と前の期比8%減った。2年連続の減益で三菱UFJフィナンシャル・グループ1社の利益を下回る。

今期も約7割の地銀で減益を見込む。日銀はマイナス金利の深掘りは封印したが、過去の貸し出しが借り換えを迎え、より低利に置き換わる。健全企業との取引にとどまる限り、金利競争は激しく地銀の利ざやは縮む。幸いにも不良債権比率は低水準で推移しており、新たな融資先の地道な開拓でリスクをとる余地はある。

むしろ見逃せないリスクは海外にある。メガバンクとは異なり買収などの国際展開が難しい地銀は、余剰資金を米国債など海外マーケットで積極運用してきた。

だが米国が金融引き締めを始めたことで安定的な低金利(債券高)局面は過ぎ去り、保有外債に損失を抱える例が続出している。予測不能なトランプ政権の発足も重なり相場が荒れやすく、ここから先の地銀の「素人運用」は危険だ。金融庁は貸し出しに比べて損失が急に膨らみやすい、地銀の外債の運用体制を総点検すべきだ。

個人向けの不動産関連融資に注力する独自戦略で厚い利ざやを稼ぎ、株式市場の高評価を得ていたスルガ銀行がシェアハウス向け融資で大きくつまずいた。

案件を増やすために審査資料を都合よく書き換えるなどの不正は論外である。同時にこの一件は、地銀が新たな成長戦略を描く難しさを改めて浮き彫りにした。

地銀の経営悪化は地域経済に深刻な打撃を及ぼす。貸出動向と密接な関係がある人口が増加に転じる兆しはなく、地銀には将来まで見据えた前倒しの対応が必要だ。

顧客基盤を強め、リストラ余地を確保する他行との再編もおのずと経営の選択肢になる。そのためにはまず自行の収益体質を高める努力が欠かせない。そうでなければ互いに生き残りをかけた再編相手などみつかるまい。

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