2019年2月22日(金)

団塊世代の医療費は2割負担を原則に

2018/5/20 22:56
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借金にまみれた国の財政を立て直すには成長戦略、歳出改革、消費税増税の3つを間断なく推し進めねばならない。このなかで中長期の歳出改革の要になるのが医療・介護費の膨張抑制だ。

具体策のひとつとして、これから75歳の後期高齢者になる人の医療費の窓口負担は原則20%にするよう求めたい。その核とすべきは戦後ベビーブーム期に生まれた団塊の世代である。

介護保険の自己負担も65歳以上の高齢者は原則20%にするのが望ましいだろう。保険料と税の主たる出し手である現役世代の負担はますます重くなる。それを高齢者に意識してもらい、医療と介護の効率化につなげる必要がある。

医療費の窓口負担は現在、小学校入学前の子供20%、70~74歳20%、後期高齢者10%、現役世代などそれ以外は30%が基本。子供には地方自治体が独自に補助し、負担を減免している。

年齢を基準にして高齢者の負担を和らげるやり方は、人口構成が若い高度成長期の発想といえる。私たちは個人の資力、つまり収入・資産に応じて負担率を決めるべきだと主張してきた。

今も現役世代並みの所得があると認定された高齢者は30%を負担している。だが後期高齢者の多くは、相当の収入があっても現役並みと見なされず10%負担ですんでいる。30%負担の人は後期高齢者の6~7%にとどまる。

マイナンバーの導入に伴い、金融資産を含め個人の資力を把握しやすくなった。無年金や極端な低年金者に配慮しつつ、全世代を通じて30%負担を原則とすべきだ。

そこに至るまでのつなぎの策として不可欠なのが、後期高齢者の原則20%負担である。すでに後期高齢者になった人すべてを対象にするのが望ましいが、政治的には困難を伴うかもしれない。

折衷案として、これから75歳を迎える人から順次、対象にするやり方を提案したい。これだと74歳までのときと負担率が変わらないので抵抗感は小さかろう。また現役並みと認定する基準の緩和が必要だ。団塊の世代に逃げ得を許さないことが大切である。

介護の自己負担は現在、原則10%、一部の高所得者が20%だ。介護費の膨張ペースは医療費を優に上回る。負担率を原則20%・低所得者10%に転換させるときであろう。要支援者や要介護度が低い人は、原則30%にしてもよかろう。

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