政治にもっと女性の力を
政治分野における男女共同参画推進法が成立した。国政選挙と地方議会の選挙で、男女の候補者数をできる限り均等にすることを目指している。多様な人材が議会に参加し、より現実に即したきめ細かな政策の実現につながることを期待したい。
法案は超党派の議員立法で提出され、衆参両院で全会一致で可決された。政党や政治団体に対し、数値目標の設定などの自主的な取り組みを促す内容だ。強制力はなく、理念法ではある。それでも大きな一歩だろう。
日本の政治は国際的にみて、あまりに女性の進出が遅れてきた。世界の国会議員が参加する列国議会同盟によると、日本の衆院の女性比率は1割強で、193カ国中158位にとどまる。市区町村議会では、女性が1人もいないところが2割を占める。
海外には男女格差を是正しようと、候補者数や議席数の一定割合を女性に割り当てる「クオータ制」を法で義務付けている国もある。だが日本の現状を考えれば、一足飛びには弊害があるだろう。
まずは女性候補者の発掘と育成に真剣に取り組むべきだ。与野党各党は選挙のたびに、「男女共同参画」や「女性活躍」の推進を公約の柱として訴えてきた。しかし党本部や地方組織での候補者選びは、ベテランの男性幹部が担う場合が多く、人材の発掘が政治家の親族や支持団体の幹部ら男性に偏ってきた面がある。
意欲と能力ある人材は、地域に必ずいる。さまざまな視点や経歴を持つ候補者が増えれば、投票する選択肢が広がるだろう。来年は春に統一地方選、夏に参院選がある。私たちも有権者として政党の取り組みを注視したい。
女性の政界進出を阻む社会的な要因も直視すべきだ。託児所の整備などは大事だが、問題はそれだけではない。女性に偏った育児や介護の負担、政治は男性のものという意識などが壁になっている。根っこの部分から変えていかねばならない。











