2018年10月20日(土)

春秋

2018/5/18 1:11
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「フルコンタクト」という言葉がスポーツの世界にはある。肉体がぶつかりあうことをルールで認めている場合に用いる。日本ではじかに打撃を交わすタイプの空手を指す例が多いが、ほかのスポーツにも当てはまる。柔道やラグビー、アメリカンフットボールなどだ。

▼いずれも選手にはケガの危険がつきまとう。深刻なケガを防ぐには、ひごろからの鍛錬にくわえてルールを守ることが大切なのは、誰の目にも明らかだろう。それだけに、大学アメフト界の両雄といえる日本大学と関西学院大学の6日の定期戦の映像には、目を疑った。日大の選手が関学大の選手にかけたタックルである。

▼ボールを投げ終えて気を抜いた関学大の選手に、うしろから突っ込んでいく――。「危険で悪質な反則」として関学大が日大に厳しく抗議したのは、当然だ。日大との対戦が決まっていた他の大学が予定をキャンセルしたのも、理解できる。不可解なのは日大の側の対応だ。正面から問題に向き合っているようにみえない。

▼なぜあんなプレーをしたのか。どんな指導をしていたのか。再発を防ぐためどうするのか。そういった基本的な疑問に答えようとしていないのである。日本では来年にラグビーのワールドカップ、再来年には五輪とパラリンピックが開かれる。世界的な大会の開催国にふさわしいスポーツ界であってほしい、と願うのだが。

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