ネストエッグの自動貯金アプリ 銀行口座に簡単積み立て
戦略ネットBiz

2018/5/5 6:30
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自動貯金アプリ「finbee(フィンビー)」を運営するネストエッグ(東京・千代田)がアプリサービスで提携する銀行を増やしている。みずほ銀行と住信SBIネット銀行に加え、4月から千葉銀行など地方銀行も対応した。アプリ画面で貯金目標や積み立て方法を設定すれば、積立口座を開設できる。手軽さが評判を呼び、20~30代の利用者が増えている。

スマホアプリで貯金額の確認や積立方法の変更などが簡単にできる

スマホアプリで貯金額の確認や積立方法の変更などが簡単にできる

海外旅行のために30万円を7カ月でためる。1日1千円積み立てる――。フィンビーのアプリ画面でそう設定すると、自分の今の口座のお金から毎日1千円ずつ専用口座に積み立てられる。

「旅行したいなど日常の会話を出発にした金融サービスを提供したかった」。ネストエッグの田村栄仁社長は語る。

アプリを使うには提携する銀行で口座を持っていることが前提となる。

アプリで会員登録後、貯金目的をリストの中から選ぶ。「旅行」「学び」「結婚」「とりあえず」など10種類以上を用意している。

次に積み立て方法を設定する。毎日一定額を積み立てる簡単な設定から、スマホの歩数計機能と連動させて毎日一定歩数以上を歩いたら貯金することもできる。「スマホの全地球測位システム(GPS)機能を使って、会社や学校に通うたびにためることもできる」(田村社長)

独自の方法を定めることも可能だ。禁煙した日は貯金するよう定めれば、毎日夜にスマホ画面にポップアップ表示され、貯金するかを設定する。

事前登録の最後に既存の銀行口座との連携だ。銀行によって異なるが一番簡単な登録だと、その銀行のインターネットサービスの利用IDを打ち込むだけで済む。

これらの作業で、既存の銀行口座とは別にフィンビー専用の口座が作られる。既存口座から専用口座に、積立額が自動的に振り替えられる。

積み立ての貯金額はアプリ画面ですぐに確認できる。積み立て方法の変更も簡単だ。途中で解約したいときもアプリ画面で設定すれば、積み立てた金額は、既存口座に戻される。

2016年12月に住信SBIネット銀行でサービス開始。その後、みずほ銀行にも対応した。今年4月に千葉銀行と北洋銀行の口座と連携を始めた。今後もメガバンクや地銀など連携できる銀行は順次広げる計画だ。

アプリのダウンロード数は延べ約10万件に及ぶ。平均すると、9カ月を目標に47万円貯金しているという。

金融とITを融合した「フィンテック」が話題を集めている。だが金融機関内部のことで、「自分には縁遠い話」と思っている消費者は多い。わかりやすい仕組みを作って、消費者と金融機関との垣根を下げることを目指している。

だが、ネストエッグの狙いはここで終わらない。利用者登録や貯金目的などの情報から「消費者が求めている金融サービスを提案することも可能になる」と、田村社長は指摘する。

教育費のために貯金しているなら教育ローン、投資のためなら金融商品の紹介が有効になり得る。ネストエッグは金融向けコンサルティング会社インフキュリオン・グループ(同)の子会社。アプリ以外に新たなビジネスの創出を狙う。

今までの金融サービスはマス広告を打って、金融マンの経験則に基づいて営業するケースが多かった。だがフィンテック時代はデータ分析に基づいて、消費者ごとに、かゆいところに手が届くサービスが提案できるようになるかもしれない。

(榊原健)

[日経MJ2018年5月2日付]

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