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アルミ市場の混乱に警戒を

米国の対ロシア経済制裁が、アルミなど非鉄金属の国際取引に影響し始めた。世界生産の1割弱を占めるロシアのアルミ大手が追加制裁の対象になったからだ。影響は拡大する可能性があり、関連企業は代替調達先の確保など対応を急ぐべきだ。

米財務省は6日、ロシアが2016年の大統領選にサイバー攻撃などを通じて介入したとして、企業や政府関係者を対象に米企業との取引を禁止する追加制裁を発表した。そのなかに、プーチン政権に近い新興資本家のオレグ・デリパスカ氏と、同氏が率いるアルミ大手のルサールが入った。

「腐敗したロシアの制度から巨額の富を得てきた」と、ムニューシン財務長官は理由を説明している。日本や中国などを対象とした鉄・アルミの追加関税とは異なり、保護主義的な措置とはいいがたい。ただ、アルミなどの国際取引に大きな影響を及ぼしていることには注意が必要だ。

ロンドン金属取引所(LME)や米国のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループは、ルサール製アルミの取り扱いを止めた。中国を除けば世界最大規模の生産者である同社の製品が取引できなくなるとみて、国際市場では需給の逼迫懸念が強まった。

指標であるLMEのアルミ相場は先週、追加制裁発表前に比べて一時3割以上も急騰し、ほぼ7年ぶりの高値をつけた。

ルサールはまた、世界第2のニッケル生産企業であるノリリスク・ニッケルの大株主でもある。そのため、ニッケル、さらにはロシアが主産国で自動車の排ガス処理触媒などに使う貴金属のパラジウムの相場も、上昇している。

日本はアルミ新地金の供給をすべて輸入に頼り、そのうち15%程度をロシアから調達している。商社などの関連企業は、必要量を安定確保するために新たな調達先を開拓してもらいたい。

追加制裁はロシアの株価やルーブル相場も下落させている。金融市場への波及にも警戒が要る。

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