春秋

2018/4/6 1:11
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米アップルを創業したスティーブ・ジョブズ氏とスティーブ・ウォズニアック氏。学生だった2人が初めて開発したのが電話をタダでかけられる機械だった。手のひらサイズの箱に押しボタン式ダイヤルが並び、送話口にあてるとどこにでも無料でつなげられたそうだ。

▼類似品は前からあったが、新技術を応用し使い勝手やデザインを洗練させたのが特徴だったという。もちろん違法だが、1台150ドルで売り6000ドルを稼いだと伝記「ビカミング・スティーブ・ジョブズ」(ブレント・シュレンダー、リック・テッツェリ著)にある。デジタル創生期の若者たちのやんちゃぶりがわかる。

▼大人たちのつくった秩序を壊し、自由に情報をやりとりしたい。学生寮を舞台に交流サイトのフェイスブックを立ち上げたザッカーバーグ氏も、そんな精神を受け継ぐ一人だろう。ベンチャーの星だった同氏が、個人情報の扱いのずさんさや利用者間のメッセージの検閲などを理由に批判され、連邦議会にも呼ばれている。

▼米国では「ユーチューブ」本社で銃撃事件も起きた。投稿動画の内容が不適切だと公開を制限されたのが動機らしいと伝えられる。会社が大きくなり社会での役割が重くなれば、素人経営では許されない。しかし管理を厳格にすれば出発点の理想から離れていく。人も企業も、自分らしさを保ちつつ大人になるのは難しい。

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