2018年12月15日(土)

アキッパ、駐車場シェア15分単位で スマホで予約
戦略ネットBiz

コラム(ビジネス)
2018/4/4付
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空き駐車場のシェアリングサービスを手掛けるakippa(アキッパ、大阪市)が業界首位に匹敵する規模まで駐車場の拠点数を増やしている。2017年11月時点では1万7000拠点と、最大手で約2万拠点を展開するタイムズ24に迫る。原動力がスマートフォン(スマホ)で手軽に15分単位でインターネット予約できるシステムだ。

アキッパではスマホのアプリから事前に駐車場の予約をすることができる

アキッパではスマホのアプリから事前に駐車場の予約をすることができる

アキッパは駐車場を貸したい個人や法人と、借り手を仲介する「駐車場シェアサービス」の先駆けだ。貸し手と借り手の両者に対して利点を打ち出し、拠点数を増やしてきた。

楽天など大手の参入も相次ぐが、多くのサービスが1日や1時間単価での貸し出しに限られる。アキッパは15分単位で貸し出せるという細かな時間指定を可能にし、駐車場の稼働率を高めてきた。

貸し手は空きスペースの場所や価格、現場の写真をアキッパのサイトに登録する。15分単位で貸し出す時間帯や日数を限定できるため、自宅の駐車場を使っていない時間だけ貸すことができる。「家族が外出中の午前8時~午後7時の間に貸したい」「今月は2日間だけ貸し出せたら」という細かな希望に合わせられるのが特徴だ。

アキッパのサービスは、貸し出しを始める際に初期投資がいらない気軽さが拠点網の拡大につながった。料金はネット上でやり取りするため、自動精算機を設置する必要がない。監視カメラや車止めなどの設備投資をするには非効率で、採算が合いにくいと判断していたオーナーなどが登録する例が相次いでいるという。

一方で借り手は事前にサイトで名前やメールアドレスなどの個人情報を登録。スマートフォン(スマホ)のアプリなどを使ってネット上で利用日を選び、地図から場所を検索する。1カ月前から予約ができるため、出先で駐車場を探す手間が省ける。周辺の時間貸し駐車場より3~5割安い価格設定も魅力だ。

例えば大阪市の中心部・梅田付近では24時間で800円の場所もあり、大手他社と比べて約半額。時間貸し駐車場に設置されているようなゲートもないため、時間内であれば何度でも出入りができるとあって、物販の搬入などに使う業者も多いという。

利便性を高めるため、東京ドームや阪神甲子園球場など週末に駐車場需要が高まる周辺で集中的に拠点を増やしている。

アキッパがサービスを開始したのは14年。現在約60万人いる利用者のうち大半が個人客だが、サービスが浸透するにつれて法人企業の貸し手も目立つようになった。JR西日本などがアキッパのサイトに登録し、保有する駐車場を一般に開放している。

遊休不動産を抱える大手不動産や、沿線の人口減で空き地が増える鉄道会社にとっては魅力的な提携相手となる。三菱地所や阪急不動産、都市再生機構(UR)などとすでに提携。トヨタ自動車などが出資するファンドを含め、総額16億円以上の資金調達も行った。

アキッパの金谷元気社長は「駐車場のシェアサービスはまだまだ成長の余地がある。今後は築き上げた駐車場の基盤を生かし、カーシェアの参入も視野に入れたい」と語る。

(土橋美沙)

[日経MJ2018年4月4日付]

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