2018年9月26日(水)

18歳の自立を後押ししよう

2018/3/14 0:21
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 「大人」と「子ども」の線引きが変わる。政府は成人年齢を20歳から18歳に引き下げる民法改正案を閣議決定した。今国会で成立すれば、2022年4月1日に施行する。

 すでに国民投票の投票権と選挙権年齢は、「18歳以上」に引き下げられている。国際的にも18歳を成人とする国は多い。今回の見直しは、若い世代が社会で存在感を高めることにもつながるだろう。

 ただ、「20歳」の線引きは明治時代から続いてきただけに、不安に感じる人も少なくない。大人への助走期間は、18年間と短くなる。自らの責任を自覚し、自立した大人になれるよう、子どもたちが育つ環境整備を急ぎたい。

 最大のポイントは、消費者被害の防止策だ。成人になると自分の責任で高額なローン契約などを結べるようになる。政府は消費者契約法を改正し、若者を狙った悪質商法に一定の網をかける方針だが、カバーできる範囲は狭い。消費者教育を充実する必要がある。

 就労支援策など、若者の経済的自立を後押しする策も重要だ。より力を入れるべき課題だろう。

 今回の民法改正案には、女性が結婚できる年齢を16歳から18歳に引き上げることも盛り込まれた。男性は今も18歳だ。男女の区別に合理的な理由はなく、適切だ。

 「未成年」や「20歳」といった年齢の区切りを持つ法律は、民法のほかにも多くある。民法改正に合わせて18歳に変えるかどうかはそれぞれの法律によって異なる。例えば、未成年の飲酒や喫煙を禁じる法律は、現行の規制内容を維持し、20歳未満は認めない。健康への影響を考えれば当然だろう。

 少年法については、対象年齢を変えるか議論が続いている。18、19歳を成人と同じ刑事手続きにそのまま移すと、矯正のための手厚い教育を受けずに社会に戻ることになる。

 刑務所の出所者より、少年院などで保護処分を受けた方が再犯率が低いと指摘されている。多角的な検討が必要だ。

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