2018年9月25日(火)

スマホで決済もクーポンも LINE、「財布」になる
戦略ネットBiz

コラム(ビジネス)
2018/3/14付
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 LINEがスマートフォン(スマホ)の対話アプリに多様な決済関連サービスを集約している。対話アプリのトップ画面に入金や送金など決済関連のサービスを集めたタブを設け、ユーザーが手間をかけずにスマホ決済を利用できる環境を整えた。ポイントや割引きクーポン関連のメニューも集約。スマホを財布代わりに利用する構想が本格的に動き出した。

決済関連のサービスを1つのタブにまとめた

決済関連のサービスを1つのタブにまとめた

 今月上旬、対話アプリ「LINE」の最新のアップデートを実施すると、トップ画面の右上に「ウォレットタブ」と呼ばれるタブが出現するようになった。この部分をタップするとスマホ決済サービス「LINEペイ」関連メニューの一覧が現れる。

 これまでは、スマホ決済を利用するには各種サービスを集めた「その他タブ」を選び、アプリ内にあるサービス一覧からLINEペイを選択する必要があった。今回のリニューアルではLINEペイのサービスを選ぶまでの手間を1タップ分、省けるようになった。

 LINEではこの1タップの差が意外に大きいとみている。LINEペイは、スマホの画面に表示される2次元バーコード「QRコード」やバーコードをレジで読み込んで支払いをする仕組みだ。LINEペイ(東京・新宿)の長福久弘・最高執行責任者(COO)は「リニューアルにより、商品を購入する際にLINEペイをさっと起動できるようになる」と説明する。

 これまでQRコードを使ったスマホ決済は、非接触型のカードに比べて起動に時間がかかることが課題だった。その時間差が縮まれば「レジ側の設備投資負担が比較的小さいQRコード型の強みを出せる」(長福氏)とみている。

レジでQRコードを素早く起動できる

レジでQRコードを素早く起動できる

 ユーザーがLINEペイを使うには、あらかじめ入金しておく必要がある。銀行口座を事前に登録しておけば、スマホの操作だけで口座からの入金手続きができる。LINEは現在、メガバンクや地方銀行など53行と提携している。長福氏は「スマホ決済が定着すれば、ユーザーはATMで現金を下ろす手間が省け、小売店や外食店は釣り銭を大量に用意する必要がなくなる」と利便性を強調する。

 ウォレットタブに集約された機能は、入金や送金などLINEペイに関連するものだけではない。実店舗の割引クーポンや対話アプリ内で利用できるポイントなどのメニューも設けたところも特徴のひとつだ。

 割引クーポンのメニューでは「グルメ」や「買い物」、「美容」などのカテゴリーごとに、ユーザーの現在地に近い店舗のクーポンを検索することもできる。長福氏は「将来は企業や店舗の会員カードを電子化したようなものも入れたい」という構想を語る。

 「会員カード」構想の前段階となる店舗向けサービスも始めた。LINEペイで支払った利用者に対して、対話アプリの「友だち」に店舗のアカウントの登録を促せるサービスだ。関西を地盤に家電量販店を運営している上新電機がグループの227店で導入したところ、友だち登録のペースが2倍以上になったという。

 LINEペイの登録者数は国内で3000万人だが、まだ毎日のように利用するアクティブユーザーは多くないという。登録だけは終えたものの決済などで利用していない人にいかにしてLINEペイを使ってもらうか。まずは「スマホを財布と同じように使える環境をひとつずつ整える」(長福氏)考えだ。

(広井洋一郎)

[日経MJ2018年3月14日付]

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