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米朝のトップ会談で着実な非核化を促せ

米国のトランプ大統領が北朝鮮の金正恩委員長との直接会談に応じるという。米朝のトップ会談が実現すれば史上初となる。会うからには、北朝鮮の着実な非核化を促す協議にしてもらいたい。

先に訪朝した韓国の文在寅大統領の特使がトランプ大統領と面会し、早期の米朝首脳会談を熱望する金委員長の意向を伝えた。韓国特使によれば、トランプ氏は「恒久的な非核化を達成するため、5月までに会う」と語った。

韓国と北朝鮮は4月末、11年ぶりの南北首脳会談を板門店で開く予定だ。さらに歴史的な米朝首脳会談が実現すれば朝鮮半島情勢が一気に緊張緩和に向かうような印象だが、やはり油断は禁物だ。

韓国特使の説明によると、金委員長は非核化への意欲を示すとともに、核やミサイル発射実験の凍結を約束した。米韓合同軍事演習の継続にも理解を示したという。非公表の秘密合意でもあれば別だが、これだけでは非核化への具体的な道筋は全くみえない。

しかも北朝鮮はこれまで何度も約束を破ってきた。1994年の米朝枠組み合意で核開発の凍結、日米韓中ロとの2005年の6カ国協議では共同声明で核放棄まで約束したものの、いずれも経済支援などを獲得する一方で、核問題をめぐる合意は守らなかった。

トランプ氏自身が「我が国は25年間、数十億ドルも支援しながら何も得られなかった」として、過去の歴代政権の対北朝鮮政策は失敗したと酷評するゆえんだ。

過去の失敗は繰り返してはならない。いくら「歴史的会談」でも、非核化に資するものでなければ意味がない。トップ会談に臨む以上、トランプ氏は北朝鮮の真意を冷静に見極めつつ、今度こそ着実で不可逆な核放棄を金委員長に促していく必要がある。

核・ミサイルの挑発を繰り返していた北朝鮮が融和攻勢に転じたのは、国際的な経済制裁が効き始めたのが一因とされる。北朝鮮の一層の譲歩を引き出すためにも、制裁圧力は緩めるべきではない。トランプ氏は「合意に達するまで制裁は続ける」と言う。しっかりと順守してほしい。南北融和へと軸足を移す韓国もしかりだ。

安倍晋三首相が4月初旬にも訪米する。トランプ氏との会談で、日米韓の連携と制裁圧力の継続を改めて促すべきだ。核・ミサイル問題とともに、日本人拉致問題の早期解決への協力も求めたい。

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