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春秋

「ほほ笑み外交」をどこまで信じてよいのか。思いもかけなかった決断である。北朝鮮の金(キム)正恩(ジョンウン)委員長と、韓国から派遣された大統領の特使が会談で合意した内容がきのう夜、明らかになった。来月の首脳会談の開催に加え、核やミサイルの実験まで一時やめるという。

▼平昌五輪の余韻やパラリンピックへの期待が報じられる中である。南北統一チームの結成などで融和ムードが盛り上がった影響もあろう。特使と金委員長らの夕食会の卓上には酒のボトルも並び、和やかな空気だった。しかし、何よりも国際社会による経済制裁がじわりじわりと効き目を発揮した面が大きいとも思われる。

▼北朝鮮は米国との対話にも前向きで、「無慈悲な報復が伴う」と反発していた米韓軍事演習にも理解を示したという。だが、半島の非核化に関しては「体制の保証」という条件が相変わらず付く。異様な独裁体制の存続への執念は変わらぬらしい。日本海を漂う漁船員や一糸乱れぬ応援の女性らが思い浮かびため息が出る。

▼朝鮮半島にはいにしえから多くのことわざが伝わる。「行く言葉がきれいなら、来る言葉もきれい」というのもその一つだ。日本でよく耳にする「売り言葉に買い言葉」とは逆の意味である。他者への言動をよくすれば受ける言動もよい。まとまった合意の重みをかみしめ、妙なゆさぶりで台無しにせぬよう願うばかりだ。

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