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国際協調演出したダボス会議

26日閉幕した世界経済フォーラムのダボス会議に出席したグローバル企業経営者の多くは明るい気分で会場を後にしたかもしれない。世界経済の先行きを楽観する声が大勢を占めたほか、例年になく多く集まった国家首脳がこぞって国際協調を訴えたからだ。

分裂が目立つ世界の現状に危機意識を持った世界経済フォーラムが協調をうまく演出したとも言える。実際に世界が安定に向かうかは、各国の指導者の言葉ではなく行動で試されることになろう。

今回の会議で最も注目されたトランプ米大統領の演説は、米国経済の力強い回復を強調したうえで世界と一緒に経済を繁栄させたいとの姿勢を前面に打ち出した。グローバル化に否定的な見解を示してきたトランプ氏だが、グローバル経営者らを批判することはなく、むしろ法人減税により事業環境が改善した米国への投資を訴えるセールスマン役に徹した。

ただ、米国の内向きな通商政策については大きな変化は望み薄だろう。演説では環太平洋経済連携協定(TPP)の参加国とも「個別かグループで貿易協定の交渉をすることを検討する」と述べたが、貿易不均衡の改善を最優先する姿勢が変わるとは考えにくい。

ダボス会議でフランスのマクロン大統領をはじめ多くの指導者が保護主義の危険性に言及したのは評価できる。トランプ氏は中国を念頭に知的財産権侵害など不公正な通商慣行を批判したが、対抗して米国が高関税など一方的措置に走れば貿易戦争の危険が高まる。

米国がそうしたルール違反の措置に走るのではなく、日欧などと協調して中国に誤った慣行をただすよう促すことが重要である。

ダボス会議では、技術革新がもたらす雇用などへの負の影響を減らさなければ、グローバル化に矛先を向けるポピュリズムがさらに台頭し、国際協調を難しくするとの声も出た。世界経済の改善に慢心することなく、人びとの将来不安に正しくこたえる策を真剣に探ることが求められる。

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