2018年7月22日(日)

よりよい合意へ建設的な国会審議を

2018/1/22 22:04
保存
共有
印刷
その他

 国会は何をするところか。与野党が互いの言い分を宣伝するだけでよいのだろうか。歩み寄れるところは歩み寄り、より幅広い有権者の声を反映した合意づくりをする場でないのか。きのう始まった通常国会が建設的な議論を生み出すことを期待したい。

 安倍晋三首相は「働き方改革国会」と銘打った。労働時間よりも成果に重きを置く高度プロフェッショナル制度の創設などを盛り込んだ労働基準法改正案がその柱である。諸外国と比べて低い日本の労働生産性を引き上げるために必要な改革である。

 同法案が国会に初めて提出されたのは2015年のことだ。野党の「残業代ゼロ法案」との批判の前に、与党執行部はずっと先送りしてきた。首相は今国会で成立させる方針だ。

 では、力まかせに押せばよいのか。そうではあるまい。だからこそ、首相は施政方針演説で「ともに……していこう」と何度も呼びかけたのだろう。

 何が変わるのかが実感しにくかった安保法などと異なり、働き方改革はほぼ全ての国民の暮らしとかかわりがある。関連法案には、過労死の温床とされる時間外労働の規制強化も含まれる。

 野党も頭ごなしに反対するのではなく、よりよいアイデアがあればぶつけるべきだ。

 そのためにも国会審議を活性化させたい。自民党は質問時間の割り振りの変更を主張しているが、野党の発言封じと受け止められるだけだ。昨年はいちどもなかった党首討論の積極活用など論戦力で戦うのが筋である。

 ばらばらになった野党のあり方にはさまざまな意見がある。小党ばかりでは存在感を示しにくいが、政策で距離がある勢力が無理に一緒になっても対抗軸は生まれない。国民生活に資する政策づくりに取り組み、結果として連携する形での再編を望みたい。

 国会の後半では、憲法改正の行方が焦点になる。自民党執行部は3月の党大会までに改憲案をまとめたい考えのようだ。

 憲法論議が重要な政治課題であることは否定しない。とはいえ、あまり急いであおり立てれば与野党対立が過熱し、予算案や働き方改革などの法案の審議まで影響を受けかねない。

 今年は全国規模の大型選挙がない。目先の人気取りに走らない国会論戦ができるはずだ。

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報