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ベンチャーと連携し経営革新を急ごう

大手企業が技術革新や事業モデルの転換に向けてベンチャー企業と連携する動きが目立ってきた。人工知能(AI)の発達、シェア経済の普及といった事業環境の変化が急速に進み、必要な技術や人材の幅が広がっているためだ。

こうした動きは起業が盛んな米国で先行してきたが、ここにきて日本でも関心を示す企業が増えている。大手とベンチャーの連携を一段と加速することで、産業の競争力を高めていきたい。

今月12日まで開いた米家電見本市「CES」の出展企業は3900社を超え、5年前に比べて2割近く増えた。大手とベンチャーの「顔合わせ」の場としての色彩が強まり、ベンチャーの参加が活発になっている。

日本でも大手企業がベンチャーとの関係を強めつつある。M&A(合併・買収)仲介のレコフによると、大手が設けたファンドによる国内外のベンチャーへの出資は2017年に681億円となり、過去最高を更新した。

ベンチャーはリスクの高いテーマに取り組めるほか、スピード感をもって事業を進められる利点がある。米国ではIT(情報技術)に加えて医薬、金融といった分野でもベンチャーと組む動きが一般的になっている。日本企業も出資や事業提携を増やすべきだ。

連携を成功させるには課題がある。ひとつは、ベンチャーと組む目的を明確にすることだ。まず自社の強みと弱みを冷静に見きわめ、弱点を補う形でベンチャーと連携するのが望ましい。流行だからといって組むようなことがあれば、成果をあげるのは難しい。

米ゼネラル・モーターズ(GM)は先週、ハンドルのない自動運転車を19年に実用化すると発表した。買収したベンチャーの自動運転技術と自らの生産能力などを組み合わせた例で、参考になる。

ベンチャーと連携するため大手が社内の体制を整えることも重要だ。ベンチャーの経営者から「大手企業は担当者がころころ変わる」といった不満の声を聞くことは少なくない。責任者を明確にし、腰を据えて取り組むべきだ。

ベンチャーが十分に力を発揮できる環境を整えることも欠かせない。下請け企業との取引が長い日本の大手は、規模が小さく歴史の浅い企業を下に見る傾向がある。対等の関係を築いて双方が活発に知恵を出し合うことは、連携を成功させる条件となる。

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