2018年9月24日(月)

英はEU離脱交渉で開かれた経済保て

2017/12/18 1:11
保存
共有
印刷
その他

 欧州連合(EU)が英国の離脱を巡り、将来の通商関係などを協議する第2段階の交渉に入ることを決めた。難航していた離脱交渉が前に進み、最も重要な分野の検討が本格化する。

 ただ通商など、英国とEUの将来の枠組みを定めるにはさらに難しい政治判断が求められる。英国は内向きな姿勢を排し、開かれた経済を堅持することを基本に交渉を軟着陸させてほしい。

 英国とEUは第1段階の交渉として、英国が支払う「清算金」など3分野を優先協議してきた。EUは15日の首脳会議で、これまでの交渉で進展があったとして次の段階に進むことを承認した。

 2019年春に予定する離脱に向け事実上の交渉期限は18年秋とされる。想定以上に時間がかかっており、離脱を円滑に実施するには交渉を加速する努力が必要だ。

 最大の問題は、英政府がEUに通商分野の協議入りを求めてきたにもかかわらず、議論できる内容を示していないことだ。

 メイ首相は移民制限などの独自政策を優先し、EUの単一市場と関税同盟から抜けると表明している。一方で、単一市場へのアクセスをできるだけ確保したい姿勢もみせる。これではあいまいで、どう実現させるのかわかりにくい。

 与党や政権内部で移民制限などを重視する強硬離脱派と、通商などEUとの関係を守りたい穏健派の対立が続いていることが、はっきりしない態度につながっているようだ。

 英国に進出した企業は、EUとの間に関税などが復活すれば大きな影響を受けかねない。先行き不透明な状態が長引くと、交渉の行方を待たず拠点を欧州大陸側に移す動きが加速する可能性もある。メイ首相はすみやかに英国としての構想を明確にする必要がある。

 重要なのは、離脱後も英国が自由で開かれた経済体制をEUとの間で維持することだ。外国企業や資金を引きつけ、競争力を保つうえでこの点は欠かせない。

 離脱後の激変を緩和し、通商関係の詳細を詰める時間を確保するため、一定の移行期間を設けることも優先的な交渉課題となる。

 北アイルランドの国境問題など第1段階で交渉したものにもなお波乱含みの点は多く、最終決着までの道のりは長い。日本企業や政府は利害関係者という意識で離脱交渉に目をこらし、英国やEUに要望を伝えていくことが大切だ。

秋割実施中!日経Wプランが12月末までお得!

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報