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5Gにらみ電波の有効活用を

政府の規制改革推進会議が電波の活用に関する答申をまとめた。

電波はいわゆる第4次産業革命を支える重要インフラの一つで、第5世代(5G)と呼ばれる次世代の高速携帯通信のほか、自動運転やドローンの遠隔制御、ワイヤレス充電といった新技術を実現するには欠かせない。逼迫する電波資源を適切に配分し、日本経済の成長につなげたい。

答申は電波のどの領域(周波数帯)が、どんな用途に割り当てられているのか、利用実態の「見える化」が必要だとした。

携帯通信会社や各放送局への割り当てについては一定の情報開示が進んでいるが、警察や消防など公共部門の使用実態は非開示が多い。通信の傍受や妨害の恐れのないよう配慮しつつ、開示を進めるという方針は妥当だろう。

従来は広い周波数帯域を使わないとできなかったサービスが、無線技術の革新により小さい帯域で実現できるようになる例もある。

そんな場合は余剰になった周波数を政府が回収し、新たな技術や用途に再度割り当てる仕組みも欠かせない。電波行政を担う総務省は答申の趣旨を生かした制度づくりに取り組んでほしい。

議論を呼びそうなのが、継続して検討することになった電波の入札制だ。高い金額を払う事業者に優先的に利用権を与える仕組みで、導入推進派は「価格で決まるので電波行政の透明性が上がる」「日本以外の先進国はすべて導入済み」などと主張する。

一方で懸念も大きい。米国などの事例をみると、入札価格が高騰し、兆円単位の巨額に及ぶことも珍しくない。今の日本の携帯通信市場はNTTドコモなど大手3社による寡占化が進み、巨額の入札費用をそのままユーザーに転嫁することも可能だ。

その結果、例えば5Gのサービス料金が跳ね上がるような事態になれば、むしろ新技術の普及を妨げかねない。入札制については、通信市場の競争促進策とセットで議論する必要がある。

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