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ロシアのメディア規制を憂う

ロシアで外国メディアの活動を締め付けかねない法律が新たに施行された。取材活動や言論の自由が著しく制約される恐れがあり、憂慮せざるを得ない。

新法はロシア国内で活動する外国メディアについて、政府の判断で、他国の影響下にある「外国のエージェント(代理人)」としての登録を強要できるようにした。

登録されたメディアは実質的に他国のプロパガンダ(政治宣伝)機関というレッテルを貼られ、当局による査察や定期的な収支報告などの義務を負うという。

ロシアは2012年、外国の資金援助を受けて政治活動に携わる非政府組織(NGO)などの団体を「外国のエージェント」として登録・管理できる制度を導入し、規制や監視を強化している。新法はその対象に外国メディアを加える形で修正したものだ。

国内ではすでに、政権に批判的なNGOが活動停止に追い込まれるケースも出ている。外国メディアについても、大幅な締め付けにつながる恐れは否定できない。

ロシアが外国メディアの管理強化に動いたきっかけは、米国でロシア政府系のテレビ局「RT(ロシア・トゥデー)」が同様の登録を強いられたためだ。16年の米大統領選にロシアが介入し、RTが米国内の世論誘導の一翼を担っていたとの疑惑が背景にある。

プーチン政権は疑惑を否定するとともに、米政府のRTへの対応を批判して「同様の措置を取る」と反論。ロシア議会が短期間で法案を採択し、大統領が先月末に署名、即時発効した経緯がある。

ロシア法務省は米政府系放送局「ボイス・オブ・アメリカ」などを対象とする意向とされるが、同法は適用の基準や対象などが曖昧だ。政権に批判的な報道の規制に利用されるのなら言語道断だ。

ロシアでは来年3月に次期大統領選が控える。この時期のメディア管理強化は米国による大統領選への干渉を阻止する思惑があるのだろうが、米ロのさらなる関係悪化にもつながりかねない。

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