星へのまなざし(8) 板谷波山「窯変磁鶴首花瓶」
東京国立近代美術館主任研究員 鶴見香織

2017/12/1 6:00
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日本経済新聞 朝刊
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近代陶芸から1点紹介しよう。波山といえば植物をアールヌーボー風にデザインしたパステル調の色合いの葆(ほ)光彩磁が人気だ。それに比べると本作は一見地味に映るかもしれない。

浅い青色と紫色のグラデーションをなす花瓶。よく見るとところどころに微細な金色の星が浮かんでいる。明け初めに残る星々か、残照の空に輝き始めた星々か。

当然のことだが、金箔を貼って表したわけではない。窯変である。釉(ゆう)薬が窯の中…

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