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光の犬 松家仁之著

孤独に耐えうる力宿す記憶

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矢のように過ぎる時間を光陰、つまり光と影にたとえる。また末期に思い返す生涯を走馬灯にたとえもする。人が生きて死ぬまでの時間の歩みは、明滅する光のようなものなのだろうか。本書に描かれるのは、そういう光の点描のような、複数の人物たちの人生における記憶の断片群である。

北海道東部の「枝留」という町に住む添島家の歩と始という姉弟、そして近くのキリスト教会の牧師の息子である工藤一惟の三人のつながりを中心と...

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