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RCEP交渉も忘れるな

日中韓にオーストラリア、ニュージーランド、インド、東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国を加えた計16カ国は、域内最大級のメガ自由貿易協定(FTA)の交渉をしている。東アジア地域包括的経済連携(RCEP)だ。

16カ国はマニラで開いた首脳会合で、目標としていた年内の合意を断念し来年以降も交渉を続ける点を確認した。拙速は避けるべきだが、交渉があまりに遅いのも問題だ。立て直しは急務である。

米国を除く環太平洋経済連携協定(TPP)参加11カ国は新協定「包括的および先進的なTPP協定」を結ぶことで大筋合意した。事実上の11カ国によるTPP(TPP11)だ。

これに対し、RCEPは約4年半も交渉しながら目立った成果をあげられずにいる。自国市場の保護を優先するインドや中国は貿易・投資の自由化に慎重で、高水準の自由化を求める日本やオーストラリアとの隔たりが大きい。

モノにかかる関税の引き下げや撤廃の度合いが低ければ、その分だけ経済効果は小さくなってしまう。日豪はTPP11の成果を生かし、質の高い合意の意義を粘り強く説いていく必要がある。

中国やASEANの一部の国は、自由化度が低い内容であったとしても、早期の交渉妥結を求めたとされる。日本としては質にこだわりつつ、「合意を邪魔している」と受けとられないような外交努力がいる。

たとえば、ミャンマーやラオスなどの途上国に、経済発展に応じて段階的な自由化を認める対応が考えられる。日本も人材育成などを支援していくべきだ。

16カ国のうちカギを握るのは中国の対応だ。貿易ルール分野の最大の焦点である電子商取引などの分野で主張の隔たりを狭めるため、日中の2カ国を中心に集中協議をしてはどうか。

RCEPは経済規模でTPP11を上回る。TPP11だけでなく、もう一つのメガFTA交渉も着実に前進させなくてはならない。

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