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ライドシェア敵視は時代遅れ

規制の壁とタクシー業界の反対によって、日本では自家用車で人を運ぶライドシェアサービスの事実上の禁止状態が続いているが、そろそろ解禁を真剣に検討すべき時期ではないか。

スマートフォン経由で簡単に車を呼べるライドシェアは、自国で使い慣れた海外からの訪日客にとってはごく当然のサービスだ。加えてタクシー業界がいま直面する最大の課題である運転手不足の解消につながる可能性もある。

タクシーに関わる官民は従来のいきさつにとらわれず柔軟な発想で一歩踏み出してほしい。

変化の兆しはある。タクシー業界はこれまで一枚岩でライドシェア反対の旗を振ってきたが、内部から異論が出始めた。中堅の三ケ森タクシー(北九州市)の貞包健一社長は規制改革推進会議のヒアリングで「反対を叫ぶだけではダメ。タクシー会社もライドシェアの手法を導入することで、市場を活性化できる」と表明した。

こうした声があがる背景には深刻な運転手不足がある。全国のタクシー運転手の数はピークだった2004年度の43万人弱から15年度には30万人強まで減った。60歳以上の運転手が過半数を占めるなど高齢化も著しく、人手不足で廃業せざるをえない会社もある。

ライドシェアの解禁は業務用の運転免許(2種免許)を持たない一般のドライバーによる旅客運送に道を開くものだ。タクシー会社にとっては、暇な時間と自家用車を使って副収入を得たい人を組織することで、運転手不足を克服できるかもしれない。今より安い料金設定で、新たな需要を喚起できる可能性もある。

タクシー行政を所管する国土交通省も全国一律の発想を改め、東京のようなタクシーがたくさん走っている都市部とそうではない地域では別のルールを適用するような柔軟性があってもいい。

ライドシェアを敵視するばかりが能ではない。安全性をどう担保するかを含め、官民が知恵を出し合い、上手に活用するときだ。

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