2017年12月16日(土)

どれ買う? AIスピーカー
SmartTimes (伊藤将雄氏)

コラム(ビジネス)
2017/11/15付
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 最近、テレビで人工知能(AI)スピーカーのCMが流れるようになってきた。米グーグルの「Google Home」と、LINEが開発した「Clova WAVE」のCMだ。そして、米アマゾン・ドット・コムが米国に3年遅れで日本発売する「Echo」も加わり、国内でもAIスピーカーの大バトルがいよいよ始まろうとしている。

1997年早大政経卒、ビジネス誌出版社に入社。2000年楽天入社。02年に学生時代に開発した「みんなの就職活動日記」を事業化し、04年に楽天に売却。05年にユーザーローカル設立。

1997年早大政経卒、ビジネス誌出版社に入社。2000年楽天入社。02年に学生時代に開発した「みんなの就職活動日記」を事業化し、04年に楽天に売却。05年にユーザーローカル設立。

 KDDIが今年発表した「日本人の音声操作に対する意識調査2017」によると、人前で音声検索することが恥ずかしいと考える人が70%を超えた。自宅でも過半数の人は音声デバイスにメリットを感じていないとのことなので、CMでAIスピーカーの利便性をアピールしていてもすぐには普及しないと思われる。

 AIスピーカーはまだ初期段階のデバイスであるし、「スマホで十分なのでは?」と考える人も多いと思われるが、製造業やIT(情報技術)に関わる人、AIの活用に興味がある人であればぜひ実機に触れてみてほしい。

 買ったらまず試したくなるのは、ニュースや天気予報、音楽を流すというスピーカーらしい機能だろう。この点だけでいえば、どの製品も大差はない。

 違いとしては、「Clova WAVE」は、声でLINEメッセージを入力して送ることができる点。これまでのメッセージアプリとは異なった非常に面白い体験だ。また、テレビのリモコン操作機能が付いているのも特徴の一つだ。

 一方、「Google Home」は、検索エンジンとAIに注力している企業が作っていることもあり、こちらの話した意図をうまく理解してレベルの高い回答をしてくれる。

 「Amazon Echo」は、電子商取引(EC)サイトならではの音声注文機能が特徴になるだろう。アマゾンの場合はECやコンテンツ販売につなげやすいことから、AIスピーカーの価格を下げても後から元を取れるので、より高機能な製品を割安で今後出してくる可能性も高い。

 このように、いまのところそれぞれ強みは異なっている。筆者が一番気になっているところは、今後、各メーカーがお互いの機能を載せあうようになるのかどうか、といった点である。

 例えば、「Clova」が持っているLINEメッセージ機能が「Echo」で実現されるのか。「Google Home」でアマゾン発注が簡単にできるのか。このあたりがシームレスにできないと、複数のAIスピーカーを家に置いて使いたい機能に合わせて呼び分ける、という不便な状態が続くかもしれない。

 これから年末にかけて米アップルから「HomePod」が発売されるようになって競争がいっそう激化するなかで、相互乗り入れが可能になって、AIスピーカーの利用者の利便性が上がることを期待している。

[日経産業新聞2017年11月15日付]

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