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神鋼の不正報告は不十分だ

問題の原因を具体的に分析できておらず、品質管理を立て直すには不十分な内容だ。製品データの改ざんをめぐって神戸製鋼所がまとめた社内報告書のことだ。

第三者から成る外部調査委員会は改ざんの経緯を詳しく調べる必要がある。徹底した原因究明がなければ、いくら再発防止策が出されても説得力はない。

顧客と契約した基準に満たない製品を、品質データを書き換えて出荷するといった不正が続いた原因について、報告書は収益重視に偏った経営、納期優先の企業風土や、人の異動が少ない閉鎖的な組織などを挙げた。不正が最も多かったアルミ・銅事業部門はなかでも収益貢献への意識が強く、これが問題の背景にあるとみている。

だが明らかにしてほしいのは、改ざんの個々のケースについての具体的な経緯だ。どのような立場の社員が何人かかわり、何がきっかけだったのか。こうした実態が社内報告書は解明できていない。原因がはっきりしないなら効果的な対策は立てられない。

問題のあった製品の納入先は500社を超え、管理職の関与や不正が数十年続いていたことも指摘されている。内部統制の仕組みや経営を監督する取締役会がどのように機能していたかなどを含め、不正の原因を掘り下げて考える必要がある。

それだけに、年内に改めて報告書をまとめる外部調査委員会の役割は大きい。不正の芽を摘み取るうえで、神戸製鋼には何が欠けていたのかを浮かび上がらせてもらいたい。そこからコンプライアンスへの意識を取り戻す手立てや品質管理を担う人材の育成方法などもみえてこよう。

顧客と約束した基準から外れる製品を納めるという今回の不正は日本企業の品質管理への信頼を揺るがすものだ。日産自動車とSUBARU(スバル)の無資格検査も消費者を裏切る行為といえる。

日本製品への世界の信頼を損なわないためにも3社には踏み込んだ原因分析が求められる。

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