2017年11月21日(火)

JAL、米社と観光サイト 「知られざる日本」発信
戦略ネットBiz

コラム(ビジネス)
2017/11/8付
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 日本航空は旅行口コミサイト大手の米トリップアドバイザー(マサチューセッツ州、TA)と10月、外国人観光客向けに日本旅行を促す専用サイトを開設した。観光スポットや各地域のイベントの情報を映像コンテンツを使って提供する。訪日客に東京や京都、大阪といった人気都市を紹介するサイトは増えているが、大都市にとどまらない各地の魅力を発信する。

日本の地方都市を紹介するサイトを立ち上げた

日本の地方都市を紹介するサイトを立ち上げた

 Untold Stories of Japan――。日航とTAが開設した英語のウェブサイトは、「知られざる日本」の魅力を紹介することを前面に押し出した。両社は9月に日本旅行の需要喚起を進めることで協業を発表した。このウェブサイトが提携の第1弾となる。

 まず用意したのは東北、九州、沖縄の3地域のコンテンツだ。神社や風景、ビーチ、ご当地料理などを映像で紹介する。例えば東北では、宮城県内の景勝地である松島などを扱っている。

 東京や大阪の主要空港からの所要時間や紹介した観光地の口コミ情報、ホテルや旅館の情報も確認できる。パソコンやタブレット端末、スマートフォンなどに対応したほか、言語も英語や中国語、タイ語で閲覧できるようにした。

 「日本が目指す観光立国や地域創生への課題に向けた我々なりの解決策だと思っている」。日航の二宮秀生常務執行役員はこう意気込む。日本政府観光局によると2017年の訪日外国人客数は9月までに2119万6千人となり、過去最速で2千万人を突破した。ただ訪問するのは東京や京都、大阪が中心で、観光情報もこういった都市に集中している。あらゆる都市の情報を打ち出していくのがこのサイトのコンセプトだ。

 日航はこれまでも日本を紹介するサイト「ガイド・トゥ・ジャパン」を開設したり、訪日客向けに専用運賃を設定したりと取り組んできた。航空券の販売は堅調に伸びているというが、日本以外の国へ発信する力はまだ足りなかったという。

 地域活性化の取り組みについても東北地方の復興応援プロジェクトとして首都圏にある各県のアンテナショップの店頭に幹部が立ち物産品の販売を支援する取り組みなどを続けてきた。日航の植木義晴社長は「世界最大の旅行情報サイトのTAに魅力を発信してもらうことで、地域活性化とともに航空需要も促進したい」と語る。

 日本に興味を持つ外国人がサイトを見て実際に日本を訪問。旅行を終えて再びサイトを訪れて日本の観光地に関する情報や口コミを投稿して、これまで日本に興味を持っていなかった人の目に触れることで日本観光を促す好循環を作る考えだ。

 政府が訪日客4000万人を目指す20年に向けては、ラグビーワールドカップや東京五輪といった追い風がある。一方で観光客をあらゆる都市に送り続けるには息の長い活動が必要だ。

 日航とTAのサイトでは年内に、埼玉や千葉といった東京近郊の情報も拡充する見通しだ。今後は日航とTAがコンテンツを用意するだけではなく、地方自治体や企業、観光施設とも連携しながらサイト内の情報を充実させていく方針だ。

(志賀優一)

[日経MJ2017年11月8日付]

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