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農漁業改革の手を緩めるな

安倍政権は農業協同組合制度の見直しなど農漁業改革で一定の成果を上げた。だが、農水産物の卸売市場や漁業権の制度改革はこれからで、農協改革にも宿題はある。改革推進を掲げる第4次安倍政権は残る岩盤を崩し、競争力の向上につなげてもらいたい。

政府の規制改革推進会議と未来投資会議は10月から、合同で卸売市場の制度改革について議論を始めた。現行の卸売市場法は1923年に制定された中央卸売市場法を引き継いだものだ。そのため食料の公平な分配機能を重視し、政府や自治体による統制色が強い。

これでは欧州のように民間企業が運営する活発な市場は生まれず、内外の販路開拓や流通コストの軽減も期待できない。

政府は昨年11月に決めた農業競争力強化プログラムで「卸売市場法を抜本的に見直し、合理的理由のなくなっている規制は廃止する」方針を打ち出した。この方針を後退させず、市場法の廃止も視野に入れて改革すべきだ。

企業参入などの障害になる漁業権制度の改革はまだ手つかずだ。現在の漁業法は沿岸で養殖などを営む漁業権を、地元の漁業協同組合や漁業者に優先して与えるよう規定している。

漁協が担ってきた沿岸の資源管理や、漁業者間の争いを防ぐ調整機能は重要だ。しかし、それが漁協の既得権益と化し、新規参入を拒む閉鎖性や多額の漁業権行使料徴収によるコスト増の要因になっている側面は無視できない。

政府は漁業の生産性を高め、「国際競争力のある経営体」に漁業生産の9割を担わせる目標を掲げる。そのためには漁業権制度を抜本的に見直し、新規参入や経営の大規模化をしやすくすべきだ。

政府は農協の改革についても5年間の改革集中推進期間に十分な成果を上げるよう求めており、その期限は2019年5月だ。農家が使う資材の購買事業や農産物の販売事業を担う全国農協連合会(JA全農)などは、期限までに具体的な成果を示す必要がある。

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