2017年11月18日(土)

野党は政策の旗を鍛え直せ

社説
2017/11/1付
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 衆院選で敗北した野党の混乱が続いている。希望の党は国会議員の代表すら定まらず、民進党は希望の党への合流方針を撤回して存続する。単なる数合わせでは国民の信頼は取り戻せない。「何をめざす政党なのか」という問いに正面から向き合い、政策の旗で安倍政権と競い合うべきだ。

 民進党は31日に両院議員総会を開き、前原誠司代表の後任として大塚耕平参院議員を選出した。民進党は9月の衆院解散を受けて希望の党への合流をいったん決めたが、残った参院議員を中心に党の立て直しを急ぐ。

 希望の党は国会議員の共同代表を選ぶ作業が1日召集の特別国会の後にずれ込む見通しだ。党内では、小池百合子代表(東京都知事)が民進党出身者の一部を「排除する」と発言したことが強い反発を招いて衆院選で敗北した、との不満が渦巻いている。

 だが民進党や希望の党の関係者は、有権者から厳しい評価を受けた原因をよく見つめ直すべきだ。小池氏の言動が影響したのは間違いないが、そもそも野党勢力を結集してどんな政治を実現するのかという戦略がかすんでいた。

 民進党は廃止を訴えてきた安全保障関連法を容認してまで新たな看板で選挙を有利に戦おうとした。「風」目当ての場当たり的な態度が見透かされ、政権への批判票の受け皿になれなかった。

 野党第1党に躍進した立憲民主党も浮かれてはいられない。抵抗野党を決め込むつもりなら別だが、二大政党の一角として政権の座を目指すには力不足だ。

 野党は選挙戦で「増税反対、福祉充実」と声高に訴えた。アベノミクスは財政健全化を先送りして足元の企業業績や株価を底上げする要素が強い。野党はその危うさを批判しても、説得力がある対案を示してこなかった。

 もはや選挙互助会の発想で離合集散を繰り返す行動とは決別すべきだ。国民のために真に必要な政策を地道に訴えていく努力こそが、野党に求められている。

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