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米、対日赤字是正要求へ 首脳会談
財務・商務長官の同行検討 車・牛肉・薬価が焦点

2017/10/30付
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【ワシントン=河浪武史】トランプ米政権は11月の日米首脳会談で、年700億ドルにのぼる対日貿易赤字の是正を要求する方針だ。個別分野では(1)自動車の非関税障壁(2)牛肉の高関税(3)医薬品の価格制度――の見直しを促す。米政権は日本との自由貿易協定(FTA)も中期的な課題と位置づけており、交渉開始に向けて日本側に環境整備を求める可能性がある。

トランプ米大統領は11月5日に初めて訪日し、6日に安倍晋三首相と首脳会談を開く。米政権はトランプ氏のアジア歴訪に、経済閣僚ではムニューシン財務長官、ロス商務長官を同行させる方向で調整に入った。

日米首脳会談では核・ミサイル開発で挑発行動を繰り返す北朝鮮問題が主題となる。経済分野では「米国の関心は貿易不均衡の是正」(米政権関係者)としており、トランプ大統領は年700億ドル近い対日貿易赤字の改善を求める考えだ。

米政権は具体的な項目として、自動車の非関税障壁の見直しを求める。日本は既に輸入車の関税を撤廃済みだが、米国車の日本市場でのシェアは極めて小さい。米商務省や米通商代表部(USTR)は、日本の販売時の認証手続きや安全基準が米自動車メーカーの参入障壁になっていると主張。日本も10月中旬の日米経済対話で、輸入車の認証手続きを一部緩和する考えを表明している。

米産牛肉の輸出を巡っては、日本政府が8月に発動したセーフガード(緊急輸入制限)の即時撤廃を求める。米製薬会社は日本を有力市場とみており、薬価制度の見直しも促す。政府が価格を決める日本の薬価制度は新薬の価格抑制につながり「米国側の意見が反映されない」(米商工団体幹部)との不満がある。

日本側が注視する2国間のFTA交渉は、日米経済対話でペンス副大統領が意欲を表明した。今回の首脳会談でも、トランプ大統領が日本にFTA交渉の環境整備を促す可能性がある。米政権関係者は「日米FTAは短期的な課題ではない」とするが、日本も含めた環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉参加国には「2国間の通商協定を順次求める」と主張する。

米国は輸入日本車に乗用車は2.5%、多目的スポーツ車(SUV)を含むトラックには25%もの関税を課している。FTA交渉に入れば、米国側の自動車関税の引き下げが議題となるのは避けられず、米国内にも対日交渉に慎重論が残っている。USTRも、現時点では北米自由貿易協定(NAFTA)と米韓FTAの再交渉を優先している。

ただ、米農畜産団体はトランプ政権に日米FTA交渉の開始を求める書簡を送り、パーデュー農務長官も「日本との2国間の通商協議を熱望している」と訴える。牛肉分野などでは、日本と経済連携協定(EPA)を結ぶオーストラリアなどが市場開拓で優位となっており、米国には焦りがある。ライトハイザーUSTR代表も「農業分野では対日交渉が優先事項だ」と指摘する。

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