2018年9月19日(水)

株価の連騰が企業に促すもの

2017/10/21 23:56
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 日経平均株価が20日、9円12銭高の2万1457円64銭で取引を終了し、1960年12月から61年1月にかけて記録した14日間の最長連騰に並んだ。

 歴史的ともいえる株価の連続上昇の背景には、景気や企業業績の拡大がある。と同時に、低金利が続いているため運用難の資金が株式に流れ込んでいる。

 日本企業の競争力向上に対する市場の期待が先行している面も大きい。企業は株高の持つ意味を受け止め、成長に向けて手を打つことが求められている。

 60年12月当時の日本は高度成長期のまっただ中にあった。池田勇人内閣が国民所得倍増計画を決めた時期に重なる。官民の投資が成長をけん引し、所得の増えた家計が消費を拡大した。

 現在は当時より長い期間の景気拡大が続いているが、実感に乏しいとの声は多い。その要因の一つは、業績が良いにもかかわらず投資や賃上げに慎重な企業が多いことである。

 その意味で、今回の選挙戦などを通じて、企業が抱え込んだ現金の有効活用策が注目されているのは望ましいことだ。

 いまや上場企業だけで手元資金は100兆円を上回る。長期の視点で日本企業に投資する外国人投資家は、これを使って設備投資や企業買収など成長のための布石を打つよう求めている。

 人件費の上昇につながる賃上げも、優秀な人材を獲得するための先行投資と捉える投資家は決して少なくない。歴史的な株価の連続上昇には、日本企業の潜在力への期待が多分に反映している。それに応えるのが経営者の責務だ。

 折しも、世界的には「暗黒の月曜日」(ブラックマンデー)と呼ばれた世界同時株安から30年の節目である。最高値圏にある米株式市場は、利益に比べて株価が高いとの指摘も増えている。

 日本企業が戦略的な投資で収益基盤を強固なものにしておくことは、急激な株価変動への備えにもなるはずだ。

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