春秋

2017/10/17 1:01
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ロードサービスなどでお世話になる日本自動車連盟(JAF)の会員向け冊子に「事故ファイル」と題する連載がある。見開き2ページで、さまざまな類型のアクシデントを取り上げ、捜査に当たった警官らが再発防止策を語るものだ。回数はすでに180回を超えた。

▼帰宅途中で人をはねた例、チャイルドシートの不完全な装着で幼い命が奪われたケース。わずかな油断で、誰の身にも起きそうである。誌上での追体験は日々の運転での安全確保に大いに役立つ。しかし、東名高速であった逆うらみから来る執拗な進路妨害のような事案は、さすがの「ファイル」も想定外ではなかったか。

▼パーキングエリアでの注意に腹をたてた行為は、結果として追突を誘発し夫婦が死亡した。容疑者の男は、以前にも一般道で車を急減速させたり、わざとゆっくりしたスピードで走ったりして、追い抜こうとした車への嫌がらせ行為を続けていたらしい。まるで、路上に悪意の詰まった落とし穴を掘ったようなものである。

▼「自動運転なら大丈夫では」。そう願いたいところだが、より怖いハッキングの懸念があると聞く。見知らぬ相手からのサイバー攻撃で乗っ取られてしまうのだ。どんな立派な技術でも使う側のゆがんだ達成感を満足させる道具になって、他者に害をなし得る。例を集めた「こころのファイル」は相当な大部になりそうだ。

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