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21年ぶりの株高に慢心は禁物

11日の東京株式市場で日経平均株価の終値が前日比57円76銭高の2万881円27銭となり、1996年12月5日以来、約20年10カ月ぶりの高い水準となった。日経平均株価は2015年6月24日につけた第2次安倍晋三内閣発足以降の最高値、2万868円3銭も上回ったことになる。

株高の背景には、投資家が世界経済の拡大を理由に株式市場の先行きに自信を深めていることがある。日本の株価上昇は米欧の動きに引っ張られている面も大きい。日本の歴史的な株高を長続きさせるためには、官民が慢心することなく改革を続け、成長力を高めていく努力が欠かせない。

国際通貨基金(IMF)は世界経済見通しを改定し、17年の成長率を3.6%と7月時点の予測から0.1ポイント引き上げた。先進国の投資や貿易が改善しているためだ。こうした世界景気の拡大が米国を中心とする世界的な株高を支えている。保有株の値上がりで余力が生まれた外国人投資家が、日本市場に資金をふり向けているという構図だ。

日本企業の努力もある。足元の株価上昇は円安・ドル高の追い風を受けてのものばかりではない。大手製造業は低採算事業をファンドに売却するなどして収益力を高めている。企業レベルでの構造改革は日経平均が21年ぶりの高値をつけた原動力といえるだろう。

もちろん、株価上昇が持続するかどうかは不透明だ。世界に目を向けると、一部の米ベンチャー企業にお金が集まりすぎるなど、バブルの兆しもある。米欧の中央銀行が金融緩和からの出口戦略を進めることに伴い、新興国市場などが資金流出に見舞われる懸念もくすぶる。

日本市場では、日銀の上場投資信託(ETF)購入によって株価が支えられている点を忘れるわけにはいかない。実力以上の株価がついている企業も散見される。企業を選別して評価するという市場機能が鈍っている点は、リスクとして認識されるべきだ。

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