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春秋

2017/10/5付
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 「白身魚のソテー ローズマリー風味 秋野菜のソース」「牛ヒレ肉のポワレ トリュフの香り フォアグラを添えて」……。フランス料理店などでこういう長々しい料理名を目にして戸惑った方は少なくあるまい。ようするにどんな味なんですか、と尋ねたくもなる。

▼小池百合子東京都知事が腕をふるう「レストラン希望」のメニューもなかなか複雑な味わいのようだ。民進党出身の公認候補と結んだ政策協定書は「寛容な改革保守政党」をうたいつつ「外国人への地方参政権の付与に反対」の項目が唐突にはさみ込まれている。この一文をもって料理にはふわりと排外主義の香りも漂う。

▼たしかに、参政権問題は難しいテーマだ。安全保障への影響を訴える声もある。とはいえ人口減が避けられぬ日本は外国人の力を借りずして未来は開けず、社会も企業もさまざまな人を受け入れる多様性があってこそたくましくなれる。だから大きな視点での議論がまだまだ必要なのだが、希望の党はずいぶん性急である。

▼近隣国の不穏な振るまいに気がめいる時代とあって、こういうコワモテぶりへの支持も高まるのだろう。近く発表する公約には、消費増税ストップや2030年までの原発ゼロも盛り込まれるという。大向こうをうならせるオーナーシェフの面目躍如である。ポピュリズム風味が強くて、客がおなかを壊さなければいいが。

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