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スノーピークが好例 愛着度示す「エンゲージメント」
アジャイルメディア・ネットワーク取締役 徳力基彦

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2017/9/29付
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 デジタルマーケティングやソーシャルメディアを活用したマーケティングの現場で最近よく使われるのが「エンゲージメント」という言葉だ。ツイッターやフェイスブックの投稿に対する反応率を「エンゲージメント率」と呼ぶことも多い。ただ英単語の辞書では「契約」「婚約」「誓約」などとあり、直訳すると日本語としてはしっくりこない印象もある。

スノーピークは経営危機から顧客との関係を見直した(アンバサダープログラムアワードから)
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スノーピークは経営危機から顧客との関係を見直した(アンバサダープログラムアワードから)

 そんなもやもやもあるなかで、先日筆者が企画している「アンバサダープログラムアワード」の受賞企業のプレゼンで、マーケティングの現場においては最も近い日本語は「愛着度」なのではないかと感じた。

 象徴的だったのは、受賞企業の一社でアウトドア用品などを販売するスノーピークの西村康司氏のプレゼンだ。西村氏が所属する部署はその名もずばり「ブランドエンゲージメント部」という。

 西村氏は「スノーピークウェイ」という、同社スタッフと顧客が一緒にキャンプをし、たき火を囲んで語りあうイベントに力を注いでいる。何でも20年ほど前にキャンプブームが下火になって同社の経営が苦境に陥った際に、もう一度顧客の声を聞いてみようという社員の発言から始まった取り組みだそうだ。それから毎年、日本中で開催し続けているそうだ。

 一度のイベントに参加する顧客は数十組。同時に数百万人や数千万人に露出することが可能な「リーチ」を重視したテレビやネットの広告手法に比べると、随分と非効率で手間がかかるように感じる人も多いだろう。

 ただ、スノーピークウェイで顧客の声に真剣に耳を傾けたことをきっかけに、スノーピークは自分たちの使命を「ユーザーの笑顔をつくること」と再定義した。今日の躍進につなげることができたのだそうだ。

 西村氏のプレゼンで特に印象深かったのは、顧客からの愛着度を高めることに同社が本気だという点だ。一過性のブームで一時的に製品を買った人ではなく、本当のキャンプ好きにスノーピークを選んでもらうことの重要性が浸透している。

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