2018年7月22日(日)

「捨てる食品」減らす工夫を

2017/9/25 2:30
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 食品企業や外食、家庭で食料を捨ててしまう「食品ロス」の削減を政府や自治体が呼びかけ、イオンなどの企業が対策に乗り出した。企業や消費者は食品ロスの削減で経営や家計のムダを減らし、世界全体で食糧不足の緩和にもつなげられる。それぞれが知恵を出し合って推進してほしい。

 農林水産省などの調べで、国内で発生する食品廃棄物は2014年度で2775万トンにのぼった。そのうち、まだ食べられるのは621万トンもあった。国民1人が毎日、茶わん一杯分の食料を捨てている計算だ。

 食品ロスが発生する場所や要因はさまざまだ。それだけに農水産物の生産から食品加工、流通、消費にかかわる人がムダの削減を意識し、減らす努力が求められる。 イオン傘下のイオンリテールなどの取り組みは「3分の1ルール」と呼ばれる商慣行の見直しだ。製造日から賞味期限までの期間の3分の1以内に小売りに納品しなければならないルールを「2分の1以内」に緩和する。賞味期限の表示を「日」から「月」に改める企業も増えてきた。

 納期に間に合わないことや賞味期限切れで廃棄する食品を少しでも減らそうとする企業の試みは評価できる。

 流通過程で廃棄されてしまうまだ食べられる食品や、出荷時にはじかれる流通規格外の農産物などを集め、安全性を確認して再供給する「フードバンク」という活動も有望だ。

 松本市が始めた宴会の食べ残しを減らす運動などは他の自治体にも参考になる。外食の食べ残しを自宅に持ち帰る機運も広げたい。

 世界では生産量の3分の1にあたる13億トンの食料が毎年廃棄されている。国連は30年までに消費段階で1人あたり食料廃棄を半減させ、生産と流通過程での食品ロスも減らす目標を掲げる。欧州も独自に各国で具体策作りを急いでいる。各国が発生要因や対応策を共有すれば食糧不足の緩和に結びつけられる。

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