2018年8月19日(日)

フィンテックを大きく育てよ

フィンテック
2017/9/23 2:30
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 金融とIT(情報技術)が融合したフィンテックが日本でも活発になってきた。ITベンチャーによる新たな商品やサービスの投入が相次ぐ一方で、メガバンクも対応を急いでいる。

 それでも日本は米欧などに比べて大きく遅れている。いかに健全な競争環境をつくり、技術革新を後押しできるか。フィンテックを大きく育てるため、日本の官民は英知を結集する必要がある。

 送金、決済、融資、資産運用といった業務は、これまで銀行などの金融機関が担ってきた。しかし、インターネットやスマートフォンの普及を背景に、IT系のベンチャー企業が手軽に利用できる金融サービスを提供し始め、フィンテックが広がる原動力となった。

 フィンテック企業の最大の課題として浮かび上がったのは、マネーロンダリング(資金洗浄)対策としての本人確認手続きである。

 金融機関などは口座開設時に対面か、または申込者に郵便を送り、本人が実際に住んでいるかを確認するよう義務づけられている。その手続きの煩雑さが嫌われ、個人のサービス利用が伸び悩む一因となっている。

 資金洗浄対策はもちろん重要だ。ただ、空き家を使って不正に口座を開く例もあり、郵便による対応も万能ではない。たとえば仮想通貨で使う「ブロックチェーン」という技術を生かし、対面や書面でなくても本人確認できるやり方を官民で早急に詰めてほしい。

 もう一つの課題が、規制の縦割りの壁である。似たような決済・送金サービスでも、根拠法が銀行法、電子マネーを定めた資金決済法、クレジットカードを対象とする割賦販売法などと入り乱れ、利用する個人や企業にとってわかりにくいのが実情だ。

 旧来の業態の垣根を越えて事業者が公正に競争する条件を整えるとともに、利用者保護に万全を期す必要がある。そのためにも政府は業態別の規制を「決済」「融資」といった機能別に再編する方向にカジを切るべきだ。

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