2017年12月17日(日)

フェイスブックのメッセンジャー、口紅を仮想試着
スクラムベンチャーズ マーケティングVP 三浦茜

コラム(ビジネス)
(2/2ページ)
2017/9/22付
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口紅をつけた雰囲気も返してくれる

口紅をつけた雰囲気も返してくれる

 化粧品メーカーのエスティローダーはこのボットを活用して、口紅ヴァーチャル試着サービスを提供している。口紅の質感、色味、シチュエーションについてのアンケートにこたえると、リクエストに合う口紅をおすすめしてくれる。自身の写真を送ればその口紅を塗った状態の写真が返送されてくる。気に入ったら通販サイトに移って購入することもできる。顧客との連絡手段としてでなく、接客に活用しているのだ。

 クレジットカードのアメックスのボットはカード利用履歴をメッセンジャーに送ってくれる。自身のアメックスアカウントと連携すれば、不審な利用履歴がないか確認できる。またアメックスのカードで飛行機のチケットを購入した場合は、搭乗前にリマインドしてくれたり、旅先でのおすすめレストランを教えてくれたりするようだ。メッセンジャーを活用したコンシェルジュのような立ち位置を目指している。

みうら・あかね 上智大学卒。サンフランシスコ在住。米国でアーリーステージのスタートアップ投資を行うスクラム・ベンチャーズ マーケティングVP。

みうら・あかね 上智大学卒。サンフランシスコ在住。米国でアーリーステージのスタートアップ投資を行うスクラム・ベンチャーズ マーケティングVP。

 スーパーマーケットのホールフーズのボットは、材料名を伝えるとレシピを送り返してくれる。ホールフーズで買い物しながら、夕食のメニューを考える際に活用できそうだ。レシピはホールフーズのサイトに以前からあるものだが、ボットによって、顧客のメッセンジャーというプライベートな空間に入り込もうとしているわけだ。

 まだまだメッセンジャーのビジネスへの活用は試行錯誤の真っ只中ではあるが、ショッピングに関連するサービスだけでなく、ウォールストリートジャーナルなどのメディア、旅行事業者、英語学習などの教育サービスも活用を始めている。

 となると、いずれメッセンジャーがメールのようになってしまい、その中で埋もれるのでは…という気もしないでもない。しかしながら、米国のサービスが新たなツールを活用し顧客接点の拡大を模索し続ける姿は、とても興味深い。今のところ筆者は、ニュース、天気予報、生理日予測といったメッセンジャーボットが役立っている。

[日経MJ2017年9月22日付]

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