2018年9月24日(月)

北朝鮮への圧力増す外交努力をさらに

2017/9/16 2:30
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 北朝鮮が15日、日本上空を通過する弾道ミサイル発射を再び強行した。国連安全保障理事会が6回目の核実験を受けて追加制裁を決議した直後の暴挙だ。日本政府はニューヨークで始まった国連総会の機会などを通じ、国際社会の圧力を増すための外交努力をさらに強める必要がある。

 発射は中距離弾道ミサイル「火星12」とみられ、北海道の襟裳岬の上空を経て北太平洋に落下した。飛行距離は約3700キロメートルで、8月29日の発射より約千キロメートル伸びた。米領のグアム島が射程に入ると誇示したともいえる。

 国連安保理が11日に全会一致で採択した制裁決議は、石油供給を実質3割削減するなどの厳しい措置を盛り込み、北朝鮮は「全面的に排撃する」と反発していた。今回のミサイル発射は、国際社会の度重なる警告を無視する危険きわまりない蛮行である。

 この決議には北朝鮮が核実験やミサイル発射を中止しない場合には「さらなる重要な措置をとる決意を表明」との確認事項がある。各国は安保理制裁の厳格な履行で足並みをそろえるとともに、もう一段の圧力強化策の検討を急ぐことが肝要だ。

 北朝鮮の核・ミサイル開発はすでに現実の脅威であり、核不拡散体制を揺るがしている。中国やロシアを含む主要国が危機感を共有して行動しなければ、軍事衝突の可能性は増すばかりだ。

 安倍晋三首相は14日にインドでモディ首相と会談して「北朝鮮への圧力最大化」で一致したのに続き、近く訪米して国連総会に出席する。米韓との首脳会談で緊密な連携を確認し、国際社会に結束を呼びかける重要な機会となる。

 一方、国内ではミサイルや部品が落下する万一の事態への備えを急ぐ必要がある。ミサイル発射を伝える全国瞬時警報システム(Jアラート)は、防災行政無線やメール配信の不具合が一部の地域で指摘された。

 警報が出た場合はどこへ避難し何をすればいいのか。国民には戸惑いの声も根強い。不安をあおらない配慮をしながら、訓練や危機管理の点検が欠かせない。

 国民保護法は日本に武力攻撃があった場合、国と自治体などが連携して住民の避難や救援にあたるよう定めている。自治体は地域の実情に応じ、どう行動すべきかについて住民に分かりやすく周知しておく必要がある。

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