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対岸の火事でない米気象災害

2017/9/13 2:30
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 米国を強力なハリケーンが相次ぎ襲い、洪水や高潮の被害が広がった。暖かい海上で発達し、強い勢力で陸地に近づいた。温暖化が進むと日本付近でもこうしたケースが増える可能性があり、対岸の火事では済まされない。

 今週フロリダ州に上陸したハリケーン「イルマ」と8月下旬にテキサス州などを襲った「ハービー」は、ともに最盛期の風速が毎秒60~80メートルに達した。こうした「スーパーハリケーン」が短期間に続けて上陸するのは極めて珍しい。

 ハービーはメキシコ湾の高い海水温でエネルギーを得て、上陸前に勢力が強まった。イルマもあまり弱まらないまま上陸し、広い地域に強い風と雨をもたらした。

 熱帯太平洋で発生し日本などに影響を与える台風も、近年強力なものが目立つ。迷走後に強い勢力で東北地方に上陸した昨年の台風10号や、歴代3位の「長寿」となり勢力を保ったまま西日本などに大雨を降らせた今年の台風5号は記憶に新しい。

 これらの引き金の一つと考えられるのが温暖化だ。イルマやハービーが直接、温暖化によるものとは言い切れないが、何らかの関係があると考える研究者は多い。

 スーパーコンピューターを使った計算で、温暖化が進むと海水温の上昇などによりスーパーハリケーンやスーパー台風ができやすくなるとの研究がある。強さを保ったまま北上する台風なども増えるとみられるという。

 気象研究で先頭を走る日米欧などの研究機関は協力して、温暖化でどれだけハリケーンや台風の威力が増すのかを明らかにしてほしい。進路や強さの予報精度の向上も課題だ。わずかなずれでも高潮や洪水、竜巻などの大きな被害につながるからだ。

 研究と並行して、各国政府は堤防の整備や避難計画の点検などを急ぐべきだ。リスクの大きさとコストを見比べることは大切だが、科学的に未解明な点があるからといって立ち止まっていては対策が手遅れになりかねない。

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