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カタール危機打開に役割示せ

2017/9/10 2:30
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 サウジアラビアやエジプトなどの国々が、カタールとの国交を断絶して3カ月が経過した。アラブ諸国の間に生じた亀裂は収拾の糸口が見えない。

 サウジは大産油国であり、カタールは世界最大の液化天然ガス(LNG)の生産国だ。産油地帯であるペルシャ湾の不安定化は世界経済に重大な影響をもたらす。この地域に原油やLNGを頼る日本にとっても人ごとではない。

 河野太郎外相がカタールやサウジ、エジプトなど中東を訪問中だ。これらの国々と良好な関係にある日本は、危機の打開へ積極的な役割を果たしていくべきだ。

 カタールはLNGの生産・輸出をてこに、飛躍的な経済成長を遂げた。1990年代に最初に輸出したLNGは日本向けだった。今も日本の調達量の約15%がカタール産だ。発電所や空港、都市交通など日本企業が関与する大型プロジェクトも多い。

 サウジやアラブ首長国連邦(UAE)は断交に伴ってカタールとの空路や陸上の国境を閉鎖した。今のところLNG輸出に支障は出ていないが、半導体製造などに使うヘリウムガスの輸出は、輸送ルートを変更せざるをえなくなるといった影響が出始めている。

 サウジも日本にとって、原油輸入量の3割を占める最大の調達先だ。緊張が武力衝突に発展するようなことになれば、エネルギー供給が滞る事態にもなりかねない。

 河野外相はまずカタールを訪れた。11日にはエジプトのカイロで開く「日アラブ政治対話」の場で、アラブ諸国の外相級との会合に臨む。カタール問題がアラブの結束に影を落としているときに、当事国を訪れるのは時宜を得た判断だと言えよう。

 カタール問題ではクウェートなどが仲介に動いているが、うまくいっていない。日本も仲介の列に加わり、当事国に対話を促していくことが重要だ。サウジとも、カタールとも話ができる関係をいかし、解決を求める国際社会の声を大きくしていかねばならない。

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