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今度こそ待機児童解消を

2017/9/8 2:30
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 希望しても保育所などに入れない待機児童が、また増えた。政府は保育サービスの拡充を急いでいるが、女性の就労意欲の高まりに追いついていない。

 少子高齢化と労働力不足に直面する日本では、働きながら子どもを産み育てやすい環境を整えることが不可欠だ。多様なサービスを組み合わせて、今度こそ待機児童の解消に道筋をつけたい。

 2017年4月時点の待機児童数は、前年より約2500人多い2万6081人だった。増加は3年連続となる。全国の保育サービスは1年で約11万人分増えたが、需要の多い都市部で整備が遅れがちなことが響いた。多くの自治体が育児休業中の親も待機児童の集計対象に広げたことも影響した。

 政府は13年に設定した待機児童ゼロの目標達成時期を今年、17年度末から20年度末に先送りした。18年度からの3年間でさらに22万人分の受け皿を増やす計画で、今度こそ目標を達成してほしい。

 まず重要なのは、民間の力を生かしながら、多様な保育サービスを増やすことだ。少人数の子どもを預かる小規模保育や、企業が従業員や地域の子どもを預かる企業主導型保育は、比較的、機動的に整備できる。

 行政と関係機関の縦割り意識をなくすことも重要だ。都市部など新規の用地の手当てが難しいところでは、小学校などの余裕スペースを活用すべきだ。政府は、来年度から幼稚園で2歳の子どもを預かる新たな仕組みを設ける方針だ。幼稚園もこの仕組みを使って待機児童解消に協力してほしい。

 サービスを増やし、担い手を確保するためには、財源の裏付けが要る。社会保障を効率化しながら、高齢者に偏りがちな財源の配分を見直さなければならない。「こども保険」など新たな財源案も浮上している。待機児童の解消を最優先し、ばらまきは慎むべきだ。

 保育の拡充は、女性の就労を後押しし、少子化対策ともなる。日本の成長を支えるインフラとして着実に整備しなければならない。

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