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税制、多様な働き方に対応 宮沢洋一・自民税調会長に聞く

年内に方向性、所得控除見直し

自民党税制調査会の宮沢洋一会長は7日、報道各社のインタビューに応じ、2018年度の税制改正で所得税改革に力を入れる考えを示した。「基礎控除」や「給与所得控除」の見直しに重点を置き、多様な働き方を引き出す。負担が公平かどうか点検する構えだ。与党が税制改正大綱をまとめる年末までに改革の方向性を示す。

宮沢氏は「(年末まで)一番時間を使って議論することとなるのは所得税の改革だ」と意欲をみせた。所得税は人によって負担を軽くする控除がいくつかあるが、多様な働き方に即した仕組みになっていない。所得控除は収入が多いほど税負担の軽減効果が大きくなるため、税負担に不公平な面もある。若い世代の負担感をどう和らげるかは課題だ。

所得から38万円を引く基礎控除については「相対的に所得の高い人の負担軽減につながっている問題をどう考えるか議論したい」と指摘した。手厚い優遇が問題視される年金への課税を巡っては「高額な年金をもらう人に今と同じ控除をする必要があるのか」と語り、「公的年金等控除」も課題に挙げた。

17年度税制改正では、専業主婦を優遇する配偶者控除を見直した。ただ議論は道半ば。給与所得控除の恩恵を受けられないフリーの働き手や、優遇の余地が狭まることを気にする働く女性らへの対応を課題として残す。宮沢氏は「慎重に議論するが、世の中は大きく動いている。多くの分野で今年度に結論が出るよう努力したい」と述べた。

中小の事業承継支援 一方、企業課税では、中小企業への優遇策に重点を置く。事業承継支援はそのひとつ。高齢化した経営者の若返りを促し、各社の競争力強化につなげる。宮沢氏は「代替わりしやすい環境をつくり、アベノミクスを成功させる」と意気込む。

一方、麻生太郎財務相らが企業に賃上げを促す狙いから言及する内部留保への課税には慎重な姿勢を見せた。「原則として現預金を積み上げないで、国内の投資に向けてもらえる政策をどう打つかが本質的な解決策だ」と話すにとどめた。

加熱式たばこも焦点 その他の税目では、たばこ税の扱いが話題を呼びそうだ。宮沢氏は普及が進む加熱式たばこの税率引き上げに言及。「紙巻きたばこに比べ税率が低い。それなりの答えを年末までに出していかなければならない」との考えを示した。加熱式たばこの人気が高まれば減収要因になるためだ。

地方税では、森林整備にかかる費用を税金で賄う「森林環境税」も議論する。17年度改正では18年度に結論を先送りしたが、森林が多い山間部の自治体から課税の必要を求める声が出る一方、都市部では反対論も根強い。宮沢氏は全国市長会などの議論を踏まえ、検討するとした。

19年10月を予定する消費税率の10%への引き上げは予定通り進める方針だ。

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