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中ロは北朝鮮制裁で石油禁輸に賛成を

2017/9/7 2:30
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 中国福建省アモイでの新興5カ国(BRICS)首脳会議の最大の話題は開幕当日、北朝鮮が実施した核実験だった。挑発が先鋭化する中、北朝鮮に影響力を持つ中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が意見交換したにもかかわらず、目立った成果がないのは遺憾である。

 北朝鮮は爆発の規模が大きい6回目の核実験について「大陸間弾道ミサイル(ICBM)に搭載可能な水爆」とした。アジアと米国の安全保障を揺るがす事態を受け、トランプ米大統領は武力行使を含む全ての選択肢に言及している。極めて危険な状況だ。

 核実験当日、アモイで会談した中ロ首脳は具体的な対処に触れなかった。翌日発表のBRICS首脳の「アモイ宣言」でも深刻な懸念を示しただけで、「全ての関係者の直接対話によってのみ平和的に解決できる」と主張した。暴挙を目の当たりにしても対話路線を口にするのでは足元を見られる。

 中ロは米国への対抗上、長く北朝鮮に石油などの物資を供給してきた。後ろ盾があるからこそ北朝鮮は国際社会の非難を顧みず核・ミサイル開発を進め、米国ばかりか中ロにまで脅威を与える事態を招いている。

 国連安全保障理事会は核実験を受けて北朝鮮への新たな追加制裁決議案を検討中だ。焦点は北朝鮮への石油禁輸など強力な措置である。なおも対話を主張する中ロの態度がカギを握る。既にプーチン大統領はアモイでの記者会見で「無益で効果がない」と追加制裁に否定的な考えを示している。

 北朝鮮に圧力を加える責任はまず中ロ両国にある。両国は石油輸出の停止という有効な手段を持つ。北朝鮮への影響力を維持する最後の手段を手放したくないという自国優先の理屈は通用しない。

 BRICS首脳会議のもう一つの話題は、危うい中国とインドの関係だった。中印両国は国境付近のドクラム地方で対峙していた両軍を首脳会議の直前に撤収させ、ようやくインドのモディ首相がアモイ入りした。

 中印両首脳は会談で国境地帯での平和維持と相互信頼の強化で一致した。両国は過去にも国境で軍事衝突に至った歴史を持つ。世界1、2位の人口大国の衝突はアジアの安定に影響するだけに、事態の収束を歓迎したい。ただ、両国は他の国境地帯でも係争を抱えており、なお予断は許さない。

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