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核実験強行の北朝鮮に石油禁輸制裁科せ

2017/9/4付
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 危うい核の挑発をどこまでエスカレートさせるつもりなのか。北朝鮮が度重なる弾道ミサイルの発射に続き、今度は通算で6回目となる核実験を強行した。国際社会は北朝鮮の核の暴走に歯止めをかけるため、さらに強力な制裁圧力を加えていくべきだ。

 北東部の豊渓里(プンゲリ)で実施された核実験について、北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)に搭載するための「水爆実験に完全に成功した」と発表した。実際に水爆実験だったかどうかは定かではないが、観測された地震波からみて、爆発の威力は過去最大規模だったという。

 北朝鮮による核実験は昨年9月以来となる。昨年は2度も強行しており、金正恩(キム・ジョンウン)体制下で頻度を高めているのが実態だ。しかも今年7月にはICBMと称する弾道ミサイルを2度も発射し、さらに北朝鮮メディアがICBMに搭載する「新たに製造した水爆」を正恩氏が視察したと報じたばかりだった。

 国威発揚や正恩氏の権威付けに加え、米国の本土を核攻撃できる能力を誇示してトランプ政権を揺さぶる狙いがあるのは明らかだ。北朝鮮は「核保有国」という対等な立場で米国との協議に臨み、正恩体制の安全を保証させるシナリオを描いているようだが、北朝鮮の暴挙は断じて容認できない。

 では、どうすべきか。国連安全保障理事会はこれまで何度も、北朝鮮に経済制裁を科して自制を促してきた。だが、北朝鮮が全く聞く耳をもたないのは制裁内容も含めて圧力がほとんど効いていないからだと判断せざるを得ない。

 北朝鮮に核開発の野望を断念させるべく、安保理は今度こそ強力な制裁決議を採択する必要がある。従来の制裁措置の履行を徹底するとともに、正恩体制に深刻な打撃を与えるとされる石油禁輸に新たに踏み込むべきだろう。

 石油禁輸に対しては、北朝鮮と関係が深い中国やロシアが反対してきた。だが、北朝鮮の核開発は北東アジアの安全保障、世界の軍備管理や核不拡散体制を大きく揺さぶる。中ロは安保理常任理事国の立場を自覚し、国際秩序の維持に向けた役割を果たすべきだ。

 菅義偉官房長官は石油や石油製品の取引規制も選択肢と述べた。北朝鮮に主に石油を供給しているのは中ロだ。日本政府が米韓と結束し、中ロに石油禁輸への同調を強く働きかけることも肝要だ。

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